竹島問題の解決の糸口が見えないでいる。1965年に日韓国交正常化後もこの問題だけは解決できず、韓国による実効支配が継続されている。これに対して、日本政府は不法占拠として抗議を続けているが、両者の主張は平行線をたどっている。このような事態に、福岡県日韓親善協会の副会長であり、特殊塗料メーカーのムライケミカルパック(株)の村井正隆社長はとても心を痛めている。
「1905(明治38)年の太政官令で日本の領土として宣言したと言いますが、その当時は日本の支配が進み、韓国側が反論できる状況ではありませんでした。それから1910(明治43)年の日韓併合により36年間、日本が統治してきました。そして現在、竹島では韓国の海洋警察が実行支配しており、日本は武力で奪い返すこともできません。しかし、どうやって折り合いを付けるのでしょうか。漁業権や海洋地下資源など双方の国益を考えれば、協力し合って分け合うという考え方しかないように思います」との独自の見識を語る。
また、「戦前、日本は韓国にとても迷惑をかけました。過去に文化的、技術的にも朝鮮半島から恩恵を受け、その後の朝鮮戦争でも特需で恩恵を受けたのにも関わらず、恩を仇で返すようなことはしてはなりません。もっと相手の立場に立てば、問題は解決に向かうと思います。韓国とは固く手を取り合うことが大切で、両国の関係を改善しなければ大変なことになります」と続けた。
政治、経済、芸能、文化様々な側面で友好関係を築き、アジアの玄関口である福岡もその恩恵を受けてきた。釜山との直行便を有する福岡も友好的な日韓関係の恩恵を受けてきた。そのため、福岡の活性化にとって、日韓関係の改善が必要不可欠であることは言うまでもないだろう。
遮熱・断熱効果のある特殊塗料「ケミカルカチオンパック」で企業の省エネに貢献している同社は、さまざまな業界から注目を集めている。今夏は、日本列島で連日酷暑に見舞われており、電力不足が懸念されているが、そのようななかで、同社には東京の鉄道各社のほか、全国各地に工場などを有する大手企業などから見積依頼を含めた問い合わせが増加しているのだ。
7月には、テレビ東京(福岡はTVQ)の「ワールドビジネスサテライト」の特集「中小企業のワザ 日本の夏を涼しく」のなかで紹介された。大手建材メーカーのYKKAP九州事業所において工場内の温度が4~5度下がるケミカルカチオンパック工法による温度低下の事例が紹介された。国内企業の省エネはおろか、アジアへも見据えた取り組みで、今後、福岡県久留米市に本社のある同社が国内外で注目されるのも時間の問題なのかもしれない。
<COMPANY INFORMATION>
所在地:福岡県久留米市藤山町696-5
設 立:1967年4月
資本金:2億9,300万円
TEL:0942-21-7667
URL:http://www.murai.co.jp
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