大型商業施設「トリアス」の転売説が浮上している。1999年4月開業した「トリアス」は、2005年5月にジェイ・ウィル・パートナーズへ約100億円で売却。その後08年8月にラ・サール不動産投資顧問が取得し、現体制が続く。売却額は非公開だが、ほぼ等価・100億円強と見られている。
当初リニューアルなどに積極的だったラ・サール社が、電気料金の無断値上げなどをめぐりテナントとトラブルになっていることはすでに報じた。転売説はこうしたなかで浮上している。
当然、購入額以上で売却したいところだが、前述のトラブル等を鑑みると100億円をめぐる攻防が現実的と見られる。しかし、一部関係者からは「もはやその額も厳しい。」と説明する。買い手がいないことはないが、資産価値や利回りを試算すると、100億円を大きく下回らなければ土俵に上げることは困難というのだ。ラ・サール社は投資家に説明責任を有するだけに、ディスカウントにも限界がある。
「トリアス」は立地条件や広大な敷地など、いまだ有力な武器を有していることに変わりない。金額次第ではいくらでも買い手は出てくるはずだ。外資ファンドの設定額が注目される。
※記事へのご意見はこちら