(株)トライアルカンパニーが先日発表した2014年3月期決算で、本業の小売業の収益が赤字に転落した。純売上高の3,045億7,000万円から仕入原価を引いた粗利益(売上総利益)は501億5,200万円で、販管費の504億3,600万円を下回り、差し引き2億8,400万円の赤字。家賃などの「その他の営業収益」が25億2,300万円あり、本業の損失を埋めて営業利益22億4,000万円を計上している。
同社は3日に行われた経営方針説明会において、減益となった理由について触れ、「昨年3月に分離独立させたドラッグストア業態の(株)トライウェルの売上高と利益が計上されていないため、減益となった。これがなければ利益率は前期並み」と説明していた。また、粗利益率が16.47%と前年度から0.53ポイント悪化したのも響いたが、本業の稼ぎで経費を賄えなくなったことが浮き彫りとなってしまった。
流通業界では、イオンやMrMaxなどが不動産(テナント収入など)依存の収益構造となっている。同社も業績拡大にともない、大手流通業者と同じ収益構造となってしまったのか。
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