ド派手なセレブ生活は続くのか(5)
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天然石アクセサリー販売で急成長を遂げた(株)ストーンマーケット(本社:福岡市中央区、中村泰二郎社長)。いろいろな商業施設で店舗を目にした人も多いだろう。中村社長のド派手なセレブ生活も有名だが、徐々に業績に陰りが見え始めている。話題には事欠かない同社の現状を検証してみよう。
<積極的な店舗展開で膨らんだ借入金>
ここではストーンマーケットとナカムラインターナショナルの財務内容について見てみる。店舗数も減少し、売上高が減収傾向となる一方で、有利子負債(短期借入金、長期借入金、社債の合計)は高止まりしている。ストーンマーケットの2013年3月期の有利子負債は36億円台、それが14年3月期には33億円台に減少しており、約3億円圧縮されている。逆にナカムラインターナショナルの有利子負債は13年6月期の3億円台が14年6月期では5億円台になっており約2億円増加している。
ナカムラインターナショナルの売上のほとんどは、ストーンマーケットに対するものであり、実質的に両社は一体と看做すことができるため、両社の財務内容を合算したほうが分かりやすそうだ。ストーンマーケットとナカムラインターナショナルの有利子負債の合計金額は13年期が40億1,380万円、14年期が39億976万円と1億円余りの圧縮だ。これに対して2社合計の現預金の推移は、13年期が9億5,203万円、14年期が7億4,790万円と2億円以上減少しており、借入金の返済以上に現預金が目減りしている。
2社合計の総資産は80億4,561万円、純資産は33億1,575万円であり、総資産に対する有利子負債依存度は48.6%、自己資本比率は41.2%となる。やや借入依存度が高いが、自己資本比率の水準は、まずまず良好だ。ただし、こうした数値には流動資産に含まれる30億円超の棚卸資産が寄与しているためで、売上が減少局面に入れば、現金化のスピードが鈍ることで徐々に資金繰りの悪化を招くことになる。同時に借入負担の重さも増していくため、積極的な店舗展開で増加した借入金は大きな足かせになる可能性がある。近年の業績推移と財務内容を見る限り、かつての高収益の優良企業の面影は失われつつあると言えるだろう。
(つづく)
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