西日本シティ銀行内部事情、常務が募金強要?(3)
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特別取材班は、本店に勤務するA大学同窓会西日本シティ銀行支部の支部長である常務執行役員に電話で取材申し入れを行った。A大学創立100周年記念事業にあたって寄付のお願いを出した、同支部の支部長・副支部長を務める常務執行役員2名の1人だ。
記者が「現役の行員による募金活動にまつわる投書が寄せられました。取材をお願いしたいのですが」と口火を切ると、常務執行役員は、「そんな事で投書が」という驚きの様子。「募金に関してはこちらでもやり過ぎた感があるが、その件での取材はお断りします」と述べた。「投書内容を読むのでご意見を伺いたい」と食い下がると、常務執行役員は「読まなくていいです。どう思われようと個人の自由です。ノーコメントでお願いします」と答えた。
副支部長である常務執行役員にも電話をかけたが、「以前にもお話した通り、その件に関してはお答えできません」との回答で、取りつく島もなしであった。
2人とも寄付のお願いをしたことを否定せず、うち1人は「募金に関してはやりすぎた感がある」というのだから、通常の同窓会の寄付のお願いレベルを逸脱していたのは、本人も自覚しているといえる。
「お願い」のほかに、同窓生に送られた「同窓会会員の皆さまへ」という文書では、西日本シティ銀行がA大学のメインバンクであることや、同窓会のなかで同行支部が最大であるとか、同行にとって産学連携協定第1号という「特に親密な関係」であることなども記されている。
同窓生として母校のために任意で協力するにとどまらず、有無を言わさない調子がありありだ。ましてや支部長・副支部長は常務執行役員という優越的な地位にある。事実上の強要の可能性がある「お願い」を出したことをどう受け止めているのか。
常務執行役員2人とも、こちらから電話をかけた時点では外出中で、すぐに折り返しの電話があり、対外的な対応に関しては誠実である。さすが、A大学出身で常務執行役員まで登りつめたバンカーだ。しかし、事実上ノーコメントの決まり文句の回答は如何ともしがたい。コメントができないというのはバンカーとしての体質なのであろうか・・・。特別取材班は、行員がどう受け止めているのか、直接現場の声を聞くために、各支店へ足を運んだ。
(つづく)
【特別取材班】<COMPANY INFORMATION>
取締役頭取:谷川浩道
所在地:福岡市博多区博多駅前3丁目1番1号
設 立:1944年12月1日
資本金:857億円
TEL:092-476-1111関連記事
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