西日本シティ銀行内部事情、常務が募金強要?(6)
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6月30日、「西日本シティ銀行の行員です」と始まる2通目の投書がデータ・マックスに届いた。手紙は、福岡市内の郵便局から出されており、6月29日の消印がある。この行員と名乗る人物は、「ネットの記事を見て投稿する。私は西南大学出身ではないが、あまりにひどい話である」と憤慨している。主な内容は以下の通り。
まさしく、告発者の方が書いてある通りです。西南学院大のOBは、たぶんほとんどが役員の横暴に憤りと怒りを感じていると思います。私の周りの西南OB行員も全員がふざけた話だ、権力の乱用だと言っています。(略)知人の行員は、家族が今回の件を聞き、クレームの手紙を銀行(これはおかしい話だ、権力の乱用だ、寄付をしなくて行員が不利な扱いを受けたら訴訟を起こす、行員に理由を説明するように、などの内容らしい)に出したらしいが、説明は一切ない。(略)行員が顧客から苦情を受けたら、全行員へ公表されるのに、なぜ行員が受けた苦情は公表されないのか。また、25日には調査会社の取材が店頭に来ても一切受けてはいけない、何も話してはいけないとの通知が広報部長より出た。当行はこういったことが、よくある。上は権力を笠に着て無理難題やパワハラ的な振る舞いが多い。行員の意見を尊重しない。だから上を見て仕事をする行員ばかりである。上は合併に成功したと言っているが、はたしてそうか。こんな風土になった企業が成功したと言えるのか
「調査会社の取材が店頭に来ても一切受けてはいけない、何も話してはいけないとの通知が広報部長より出た」という部分は、特別取材班がすでに情報を入手し確認していた内部情報に一致する。まだ記事で明らかにしていないので、知っているのは、行員かそれに近い者に限られる。
特別取材班には6月下旬、取材のため各支店へ足を運んでいる最中、「調査会社が来ても答えないように、インタビューには対応するなと、一斉メールがきた」という情報が寄せられていたのである。
それを裏付ける出来事が、ある支店への取材で起こった。記者が支店を訪れて「西南大学の寄付にまつわる投書について取材がしたく、この支店の西南大学出身者を紹介してほしい」と依頼すると、支店幹部が「後日調べてから連絡します」と回答したが、2日後の記者からの電話では、一転して、西南大学出身者の紹介や取材対応はできないというのだ。そこで、「銀行側から、取材を受けないようにとの通達メールが出されたと聞きましたが」と問うと、少し間があり重い口調で「そうなんです」と認めていた。
箝口令が敷かれたのは間違いないだろう。
(つづく)
【特別取材班】<COMPANY INFORMATION>
取締役頭取:谷川 浩道
所在地:福岡市博多区博多駅前3丁目1番1号
設 立:1944年12月1日
資本金:857億円
TEL:092-476-1111関連記事
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