JR九州初代社長として九州観光界に貢献(後)
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NPO法人 福岡城市民の会 理事長 石井 幸孝
財界人はもとより一般市民の支持を広く集める
JR九州の発展基盤と、九州全域の観光立国化としての基盤をつくり上げ、81歳を迎えてもなお精力的に文化発展に務めようとする石井氏は、国からも栄誉を称えられ、「平成26年度秋の叙勲旭日重光章」を受章した。有志が主催した受章パーティには、財界人はもちろんのこと、麻生太郎副総理をはじめとする政治家、行政、マスコミ、文化人、学者など、各階層の代表、そして福岡市民の会などの市民団体の代表など約300名が集った。宴席はまるでJR九州の誕生以来の福岡・九州の時代の流れを縦糸に、そこに関わった人々を横糸にした見事な織物を見るかのようだった。
挨拶のために壇上に上がった石井氏は、背筋をまっすぐに立て、「受賞は私1人の力でなし得たものではなく、JR九州の社員の皆さん、地域の皆さんとともにいただいたものです。今日は皆さんご一緒に、楽しくお祝いしましょう」と述べ、感謝を込めて深々と頭を下げた。そして乾杯の後、会食が始まると席を立ち、華やかな社交の場と化した場内の円卓を、令夫人とともに1つひとつ周り、訪れた人々すべてに挨拶をした。
会場を見渡したある経営者が、こう語った。「この300名の顔ぶれをご覧なさい。これだけ多種多彩な人々が、石井さんを慕ってこの場に集まっているのですよ」と。企業やさまざまな団体の長として、決して平坦ではない道程を歩いてきた。一時期は福岡市長への立候補を考えたほど、福岡市のことも大切に考えていた。「石井さんは、一市民とも対等に付き合うことができる方でした。何かあれば市民活動家や中小企業の若手経営者が進んで支えたそうですよ。この会も、昔から石井さんを慕っていた有志が下支えしているのです。もちろん、ご自身も人との出会いを大切にしていた。現役を離れてもなお、これだけの人々から駆けつけてもらえるほどの支持を集める財界人を私は知りません」(同経営者)。
世話役の1人がこう語った。「石井さんの晴れ舞台を実現できて嬉しい。石井さんのような人格者にはお目にかかったことはない。私にとって人生の師匠さんだ。多少なりとも恩返しできて良かった」。
逆境に最大限の可能性をかけ、九州の国鉄を見事に転身させた石井氏の強さは、多くの人々に対して開かれた心の広さを源にしている。(了)
■INFORMATION
NPO法人 福岡城市民の会
理事長:石井 幸孝
所在地:福岡市中央区赤坂1-12-15 読売福岡ビル7F
設 立:2004年9月
TEL:092-716-8238
URL:http://fukuokajokorokan.info/<プロフィール>
石井 幸孝(いしい よしたか)
1932年生まれ。東京大学を卒業。55年日本国有鉄道(国鉄)に入社。その後管理職として手腕を発揮し、分割・民営化によって87年に発足した九州旅客鉄道(株)(JR九州)の社長に就任。多方面の団体でも要職につき、兼職歴は20団体におよぶ。法人名
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