韓国経済ウォッチ~クラウドによるオフィス革命(後)
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日韓ビジネスコンサルタント 劉明鎬(在日経歴20年)
それでは、クラウドサービスを導入した結果、どのようなメリットが発生したのだろうか。このサービスの一番のメリットはというと、やっぱり利便性である。デスクトップだけでなく、タブレット、スマホなどを使えば、いつでも、どこにいても文書の共有ができる。週末に他の部署から緊急の資料要請があっても、わざわざ会社に出向いてメールを送信する必要はなくなっている。特に、本社と支社とがかなり距離が離れている場合には、なおさら便利である。決済もクラウド上で行なうことができるので、とても便利で、ペーパーの使用もぐんと減っている。
クラウドサービスのもう一つのメリットは、セキュリティが強化されるという点である。文書の作成者が特定の人だけにアクセス権を付与することもできるし、文書にアクセスした人は全部記録を残すことになるため、セキュリティの強化につながる。ファイルを送信するときも、メールに添付するのではなく、保存された文書のインターネットのURLだけを送信するのだ。メールで文書を送信する場合には多くの人が写しと修正版を持つようになり、どれが原本なのかわからなくなる。URLだけを送信すると、このような事態を避けることもできるし、メールの容量が足りなくなるようなことも起こらなくなる。
このようにクラウドサービスを導入すると、文書を修正または共有するプロセスのなかで、知識の再創造効果も生じていると指摘した。しかし、クラウドにも弱点は存在する。もしハッカーの攻撃を受けることがあるなら、データの大量流出が起こる可能性は排除できないと専門家は警告する。
それでは、クラウドサービスを導入すると、どのようなことが楽になるだろうか。
クラウドサービスは、サービスを提供する会社が保有、管理しているリソースをネットワークを経由して使うことになるため、利用者側はソフトウェアを購入したり、または開発する必要がない。そのため、導入の際に、大きな投資をする必要もなく、使えないシステムを購入してしまうリスクなどもない。まずは試しに利用してみて、良ければ使い続けるという、安全で間違いのありえない点である。
それから、リソースを管理、維持するための人材、電気代などのコストも要らなくなるので
とても効率のいいサービスである。最後にクラウドサービスは使う分だけ払うという合理的なサービスでもある。
今後タブレットなどが増え続けることによって、業務処理の場面でクラウドを活用する場面は増えていきそうだ。IT業界では、これから成長が見込まれるこの市場にグーグル、アップル、アマゾン、マイクロソフトなどを始め、多くの企業が続々参入している。上記で見てきたように、クラウドが今後IT活用の形態を大きく変えていくことは間違いない。(了)
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