軍艦島デジタルミュージアムに「Amazing Hashima」誕生
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日本産業革命のストーリーを再現
世界文化遺産「明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業」の構成資産として、連日多くの見学者が訪れている「端島炭坑」(通称:軍艦島)。最新デジタル技術を駆使し、炭坑閉山前の活気あふれる島の日常が疑似体験できる施設「軍艦島デジタルミュージアム」に、新コンテンツ「Amazing Hashima」(アメイジング ハシマ)が誕生した。
「Amazing Hashima」は、軍艦島の発見から、良質な石炭採掘による島の繁栄と閉山、その後の日本の発展まで、日本産業革命のストーリーを、CGを駆使した幻想的な映像と音楽で描くコンテンツ。上映時間は約5分間。30分に1回上映される。12月22日に開催された完成披露パーティーには県内外から多くの見学者が集まり、横幅30メートルのスクリーンに20台のプロジェクターから映し出されるプロジェクションマッピングショーに見入っていた。
軍艦島デジタルミュージアム(運営:(株)ユニバーサルワーカーズ)は2015年9月17日にオープン。世界文化遺産登録後、予約が殺到する端島への上陸見学ツアーのバックアップ機能が期待されている。実際に、端島への上陸見学ツアーを行っている軍艦島コンシェルジュと提携しており、悪天候などによる上陸不可時は、同ミュージアムに案内するといったサービスを行っているという。
今回の新コンテンツを含めて、軍艦島デジタルミュージアムを総合プロデュースするのは(株)Zero-Ten(本社:福岡市博多区、榎本二郎代表取締役社長)。現在の廃墟と化した端島ではなく、日本の急成長を支えたエネルギッシュな在りし日の島を最進デジタル技術で再現すべく、資料をもとにゼロから取材を行っていったという。
端島出身者の寄贈品も展示
当時の島の人々の暮らしまでもが疑似体験できる各種コンテンツは、とくに端島の出身者に一層強い郷愁を抱かせるのかもしれない。同ミュージアムの久遠裕子マネージャーは、「開館後、端島のご出身の方からの写真・映像などの寄贈が増えています。端島で労働組合書記長を務められた御年90歳の多田智博さんから、当時、島で描かれた7点の絵画を寄贈していただきました」と語る。
上陸見学とはひと味違う、あたかもタイムスリップしたかのような感覚で、端島を体感できる軍艦島デジタルミュージアム。最新デジタル技術とアナログの融合が、その魅力を一段と高めていくことになるだろう。
【山下 康太】
■INFORMATION
軍艦島デジタルミュージアム
所在地:長崎市松が枝町5-6 カステラの長崎堂ビル内
TEL:092-895-5000
FAX:095-895-5005
URL:http://gdm.nagasaki.jp開館時間:午前9時~午後6時(最終入館:午後5時30分)
入場料:一般1,800円(1,500円)、中高生1,300円(1,000円)、小学生800円(600円)、幼児(3~6歳)500円(300円)※括弧内は団体料金(15名以上から適用)。
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