成長が見込まれる車載半導体市場(前)
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韓国で自動車の独自モデルが初めて出荷されたのは、1976年のことである。今から約40年前に現代自動車がポニという自動車を韓国市場に出すことで、韓国の自動車産業はスタートしている。その後韓国の自動車産業は 成長に成長を続け、世界5大自動車生産国になった。しかし、どういうわけか、とりわけ車載半導体においては世界シェアは1.8%に過ぎず、米国、ヨーロッパ、日本の企業に比べると、2年以上遅れを取っている。今回は今後間違いなく市場拡大が予想される車載半導体の世界市場の現状と韓国企業の対応を取り上げてみたい。
車載半導体とは、自動車の室内外の温度、圧力、速度などの各種情報を測定するセンサー、エンジン、電子制御装置などに使われるコア部品のことを指す。普通の自動車には、平均で200個~300個の半導体が使われている。しかし、日増しに自動車に高度な各種機能が要求されることによって、半導体の搭載は増えつつある。電気自動車、ハイブリッド車などでは、今までの自動車よりずっと多くの半導体が使われている。スマートカーになると、少なくとも1台の自動車に2,000個の半導体が使われるようになると言われている。
このように自動車に先端技術が使われれば使われるほど、車載半導体の需要は伸びていく構造である。ADAS(先進運転者支援システム)の場合、新車には今後100%近く搭載されるだろうと専門機関では予測している。現在車一台に使われている半導体の平均金額は、3万円前後であるが、数年後には6万円前後に増加すると言われている。米国のIC Insightsの発表によると、2014年の車載半導体の世界市場規模は285億ドルで、2018年の世界市場規模は、365億ドルに達すると予測している。即ち、車載半導体は2013年~2018年の間に、年平均成長率では10.8%の成長をし、半導体の花形といわれているフラッシュメモリに匹敵する市場が形成されるとのことだ。現在車載半導体の世界的な企業は、米国、ヨーロッパ、日本の企業である。世界市場の80%以上を米国、ヨーロッパ、日本の上位企業が占めているのが現状である。
このような企業は、すでに20年~30年前に市場に参入し、車載半導体の開発に取り組んできた。車載半導体の世界ランキングを見ると、日本のルネサスが一位をキープしていたが、オランダのNXPが米国のフリースケールを買収することによって一位に躍り出ている。2位には日本のルネサス、3位にはドイツのインフィニオンが続いている。このように車載半導体は当然のことながら自動車強国でまた高いシェアと技術を確保している。自動車は機械部品の塊から今後IT技術との融合が進むことは確実である。
マッケンジーの調査によると、2015年に自動車の40%は電装部品になるようだ。30年前には自動車に占める電装部品の比率は1%くらいであったことを考えると、自動車の今後のトレンドが良く推測できる。このような自動車へのIT技術の融合以外にも、車載半導体が増えていくのには別の理由もある。部品を半導体にすると、回数が何回であろうが、半導体は正確に機能を再現できる性質を持っている。それに、半導体にすることで、サイズを小さくでき、いろいろなメリットを享有できる。それだけでなく、企業にとっては一番大きなメリットかもしれないが、独自の技術を保護できるメリットが半導体にはある。他社がまねできないように半導体にして技術をブラックボックス化することによって、技術を保護できる利点である。
(つづく)
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