2024年11月24日( 日 )

安全保障、食料安保、エネルギー問題に意欲~武田良太副幹事長に聞く(4)

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経済を良くし財政基盤を強化し、1億総活躍社会の実現めざす

 ――高齢化社会の対策で、新3本の矢で介護離職ゼロもありますが、かなり思い切った施設整備予算が組まれていると思います。

自民党 武田 良太 副幹事長<

自民党 武田 良太 副幹事長

 武田 そうですね。介護を未然に防ぐということ、お年寄りと言われる方でもまだ元気な方がたくさんいらっしゃるし、仕事を第一線でできる方がいっぱいいらっしゃる。そういう方が定年とか年齢で打ち切られて、年寄りという名のもとに社会の隅に置かれてしまう、そうした社会構造そのものを改めて、1億、まさに総国民が活躍できる社会ですから、いままでの知見、経験を活かしながらまだまだ現場で働けるということ、この働くということがいかに健康にいいか、そして痴呆とか病を未然に防ぐことに役立っていくか、こうしたことを我々考えながら、生涯現役で働けるような世の中も作り上げていきたい。そうしたことも介護という問題に直結してくると思います。

 もう1つは、やはり、教育の問題でも福祉の問題でも、かなりの財政負担がかかることがネックになってくると思います。ですから、適切なる資源の配分というものを予算の中で繰り広げて、離職して介護しなくてもいいやり方は、どういうやり方があるか徹底的に考えていかなければなりません。既存の組織で十分足りているのか、介護に従事するヘルパーの数は足りているのか、その施設を維持するためには、どれくらいの予算が必要で、どれくらいの措置を国ができて、自己負担がどれくらいで、それがしっかりした産業になっていけるのか検証していかなければいけない。1人のお年寄りが一人ぼっちでいるから、ご子息やご令嬢が会社や仕事を辞めて親の面倒を見るという形になっていくでしょうから、安心して、生活に支障のない範囲で、ゆとりある生活が老後にできる環境が、まだ日本に整えられていないという現象なんです。やはり経済を良くして、しっかりした財政基盤をつくりあげて、1人暮らしのお年寄りが施設に入って、ゆとりある生活が送れるというところを目標に掲げて政策を打っていかないと思います。

 ――日本の社会、これほどの高齢化社会は初めての経験で、今までの延長線ではない取り組みが必要ということですね。

 武田 そうですね。莫大な社会保障費がかかるわけですから、国家財政といいますか、プライマリーバランスの面もありますし、経済というものをしっかりしていくことが大前提になってまいりますから、要するに使うことばかりではなく、稼ぐこともしっかり考えた国家経営をしていかなくちゃならんということだと思います。私は必ずできると思います。国家構造と社会構造が変わっていけば、当然システムを変えていかなければいけないわけですから、それを昔のままのシステムに充当しようとするから歪みが出るんであって、敏感に将来を予測して現状を把握して、システムというものを柔軟に変えていけば、必ず日本の英知で新しい社会、新しい産業で国が動いていくと思います。1億総活躍社会の実現のために補正予算で約1兆1,600億円、当初予算でも約2兆4,000億円を計上していますので、継続的にてこ入れをしながら国家構造を変えていきたいと思います。

(つづく)
【聞き手・文:山本 弘之】

■武田良太衆院議員田川事務所
所在地:田川市大字弓削田3513-1
TEL:0947-46-0224
URL:https://www.ryota.gr.jp/

<プロフィ―ル>
takeda_pr武田 良太(たけだ りょうた)
1968年生まれ。早稲田大学大学院修了。1993年7月の衆院選挙(旧福岡4区)に初挑戦、2003年衆院選挙で、4回目の挑戦で、福岡11区から初当選(5期連続当選)。元防衛副大臣。現在、自民党副幹事長、地方創生実行統合本部事務局長代理、安全保障調査会事務総長。

 
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