安全保障、食料安保、エネルギー問題に意欲~武田良太副幹事長に聞く(5)
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アジアの安定へ日米韓が責任果たす
――安全保障と外交についてお聞きします。年明けから北朝鮮の核実験で国際環境が動いていますが。
武田 日本周辺において、朝鮮半島で緊張が走っている、中国の胎動、わが国を取り巻く安全保障環境というものが今まで以上に厳しくなっているのは事実です。当然、友好国、関係諸国と連携しながら、我々も平和的に外交力で安定化に努めていかなければならないのですけれども、日韓では年末に従軍慰安婦の問題で一応決着をみましたが北東アジアの安定を考えた上で、重要な抑止力というのは日米同盟と米韓同盟にほかならない。この米国との同盟国である両国が、いまだに従軍慰安婦の問題でごたごたしているというのは、本来なら、安定を実現する大きな抑止力であるはずの日韓関係が、見る向きによっては不安定要因になっているとも言えるから、ここはなんとしても、しっかりした連携をはかることによって抑止力を高めていくことが重要になってくると思います。そうしたことを考えれば、安倍首相の決断が高く評価されると思います。従軍慰安婦の問題で、どれだけの重要な問題がおろそかにされてきたか、そのことを政治家は冷静に考えていかなければいけませんね。
――日米韓の3国で対応を整えていく状態に戻ったといえるでしょうか。
武田 まだやらなければならない問題はいっぱいあります。まず、情報共有について、さらなる防衛交流や外交交流をしながら確実なものにしなければなりませんし、今までなかなか交流できなかったがための積み残しの仕事というのがたくさんありますので、それを早く処理して、真剣に日米韓3国で同じテーブルについて、この地域の安全保障問題について方向性を示す必要があると思います。これは急務だと思います。
――この間の日韓の関係について米国もやきもきしていたのだと思いますが。
武田 そうだと思います。やはり、日米、米韓同盟というものが、ASEAN諸国が1番期待する抑止力ですから、そこがごたごたしているということは、米国としてもいい加減にしてくれというところがあると思うんですよね。過去を振り返れば、戦前、戦中に於いていろいろな問題が存在すると思いますが、それに引きずられて今取り組まなければならない問題に手がつけなれないというのは、重要な問題であって、過去は過去、現在は現在、未来は未来として、割り切って両国はアジアの安定のために責任を果たしていかなければいけないと思います。
(つづく)
【聞き手・文:山本 弘之】■武田良太衆院議員田川事務所
所在地:田川市大字弓削田3513-1
TEL:0947-46-0224
URL:https://www.ryota.gr.jp/<プロフィ―ル>
武田 良太(たけだ りょうた)
1968年生まれ。早稲田大学大学院修了。1993年7月の衆院選挙(旧福岡4区)に初挑戦、2003年衆院選挙で、4回目の挑戦で、福岡11区から初当選(5期連続当選)。元防衛副大臣。現在、自民党副幹事長、地方創生実行統合本部事務局長代理、安全保障調査会事務総長。関連記事
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