2024年11月25日( 月 )

中国経済新聞から学ぶ~中国人の「爆買い」が終わる日は来るか(前)

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 中国の春節(旧正月、今年は2月8日)長期休暇で、海外には過去最多の約600万人が出かけ、各地で「爆買い」に熱を上げた。渡航先のトップ5はタイ、日本、韓国、台湾、シンガポールの順だ。なお期間中、どのぐらいの中国人観光客が来日したのかについては、観光庁はまだこの数字を発表していない。
 ちなみに、昨年の春節前後(2月)には、約35万9,100人の中国人観光客が日本に殺到し、日本で使ったお金は約832億円だったという。

「爆買い型」から「体験型」へ

shopping 中国人観光客といえば、去年の流行語大賞にもなった、いわゆる「爆買い」が注目されているが、今年は日本のどこを訪れ、何をするのか――。SNSへの書き込みなどから中国人観光客の動向を探ってみると、日本のファッションや健康食品を買い求めたいという人が増えているほか、地方都市を訪れるなど、関心の幅がより広がっている傾向が見えてきた。

 中国人観光客による「爆買い」は、知らないうちに日本の各商業施設に変化をもたらしている。「金の主」の中国人を迎えるため、成金趣味の商品を打ち出したり、縁起の良い価格をつけたり、セット販売をしたりといった工夫が見られる。
 フジテレビでは、中国の「土豪」(金遣いが荒く品のない金持ち)をターゲットにした純金製手工芸道具を2億円で売り出した日本企業が紹介された。価格も、中国人が好む「6」や「8」といった数字が目立つ。中国人向けに業界をまたいだ対応をする企業もあり、ある大手アパレルメーカーは、新型の健康食品を売り出している。

 だが、観光庁の調査によると、中国人観光客の消費習慣は現在、「爆買い型」から「体験型」へと変わりつつある。初めて日本を訪れる中国人は、訪日の目的について66%が「買い物」と答えている。だが、「もう一度日本に行って何をしたいか」と聞かれると、「買い物」という答えは32%に減り、「日本の四季を体験したい」や「日本の生活文化を体験したい」が、それぞれ34%と27%にのぼった。

(つづく)

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