地雷撤去から「自立支援」へ主軸移す(後)
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一般財団法人カンボジア地雷撤去キャンペーン(CMC)理事長 大谷賢二氏
――地雷原における学校の建設や運営といった教育支援も行ってらっしゃいます。
大谷 はい。その一環で設立したCMCコントラーイ夢中学校の周辺では、水源がなく、子どもたちは道ばたに溜まった泥水を手ですくって飲んでいる状況でした。そこで福岡県筑紫郡で青少年健全育成支援をしてらっしゃいます、ひまわり会にご支援いただき、3万9,500リッター貯水できるタンク「ひまわりの泉」をつくりました。
――これもまた衝撃的な写真です。貯水タンクには大変喜ばれたでしょう。
大谷 ええ。2004年に建設した「ポップイ安倍小学校」の地域では、車が通れるほどの幅のある道がなく、建材は全て人力で運べるものに限られていましたので、小学校はトタン屋根づくりでした。ガタがきましたが、道路の整備を受けて鉄材やコンクリートを運び、建替えを行いました。今年3月にはここにも「ひまわりの泉2号機」が完成し、きれいな水を確保できるようになりました。
――まだまだ問題は山積しているようです。
大谷 根本的な部分を変えていかなくてはなりません。日本人がカンボジアで支援を行うことも重要ですが、それ以上にカンボジア人が自らの力で、カンボジア人を助けることはより重要です。自立支援は、「支援づけ」にしてしまうこととは違う。都市部には経済的に豊かなカンボジア人がいますが、彼らの多くは地雷問題のことを知らない事実があります。彼らへの啓発活動も行い、これからは都市部の経済的に豊かなカンボジア人が、辺境の貧しいカンボジア人のサポートを行っていく、そういうふうにしていきたいと考えています。
(了)
<INFORMATION>
一般財団法人 カンボジア地雷撤去キャンペーン
理事長:大谷 賢二
所在地:福岡市早良区西新1-7-10
TEL:092-833-7676
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