【熊本地震最前線レポート】(41)~16日 南阿蘇村の惨状(4)阿蘇大橋崩落!
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そして次に向かったのは阿蘇大橋(以前は赤く塗られていたので赤橋と呼ばれていた)。国道57号線と325号線を結び、交通の要である。南阿蘇村内にあり東海大学阿蘇キャンパスの目と鼻の先にある。近くに店じまいを急ぐコンビニエンスストアがあり、その店員に状況を聞くと「ここからすぐですが、既に影も形もないそうですよ」と話す。状況を確認するために車を走らすと通行禁止となり人が阻止している。国交省の方が危険ですという制止を振り切り、現場に急ぐが重機やトラックが道を塞いでこれから先に行けない。2次災害というリスクもあるため残念ながら引き返した。
出発の際、国道57線経路で南阿蘇村を目指していたら、阿蘇大橋が崩落し、肝心の国道57号線が使えず大きな時間のロスが生じたであろう。夜から天気が荒れるとのことから今度は帰路を急ぎつつも、村内の状況を見て回る。
けたたましい遮断機の音が聞こえた。行きがけの時に地元の人が「遮断機は無視して通りなされ。この先で(車両が)脱線しているから線路は使えんよ」と言っていたのを思い出した。音が出る先を調べると2両の回送列車が脱線。遮断機をなぎ倒し止まっている。職員も駆けつけているものの救援車両などが来られないためになす術がないようだ。今回の地震で大規模な土砂崩れが発生。立野-赤水間で線路が流されている。JR豊肥線は運転再開に時間がかかると見られる。
帰り道でも、幾多の道路崩落現場を確認。映画みたいな地面の裂けかたをした場所もあり、地震の激しさを物語っていた。勇壮な阿蘇の山々も地すべりを起こして無残な姿をさらしている。
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今回の大地震の爪痕をほんの一部を見て回った。日本は地震大国であり、地震と共に生きていくのである。九州には原子力発電所が佐賀と鹿児島2カ所ある。発電所の直下に地震が起きたと思うとゾッとする思いだ。
地震が終息し、早急な復興を果たし、以前の阿蘇に戻ることを切に願う。我々に今何ができるのか自問自答している。
(南阿蘇村の惨状・了)
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