下関ゴルフ倶楽部~波乱の定時総会を再現(1)
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下関ゴルフ倶楽部(一般社団法人)の第2期定時総会が、3月23日午前10時より、シーモールパレス(下関市)で開催された。福田理事長など経営側の杜撰な運営に対して、会員の一部が「社員代表訴訟」を起こしており、総会は裁判所から派遣された検査役が立会うという、異常な事態のなかで進められることになった。
なぜ、そのような事態になったのか。まずはその経緯について触れておきたい。裁判所が検査役を派遣した経緯
下関ゴルフ倶楽部は、2013(平成25)年1月、社団法人から一般社団法人へ組織変更するための臨時総会を開催。その際、福田理事長(山口銀行頭取)の「クラブの経営は3,000万円の赤字」との発言を受けて、一部会員から「近隣のゴルフ場と比較して高い8万円の年会費で赤字と言うのであれば、田口三郎キャプテンがキャディフィだけでプレーしているのはおかしい。取り戻すべきだ」との意見が出た。このことについて、『後日改めて説明する』と述べたにもかかわらず放置。この福田理事長の対応が、一部会員に不信感を抱かせる発端となった。
一部会員は、独自に「ゴルフ半額プレー」の調査を開始。すると、一般会員がラウンドすると1日につき9,134円なのに、田口(前)キャプテンだけでなく、福田浩一理事長(山口銀行頭取)、田中耕三前理事長(元山口銀行頭取、現山口銀行相談役)、梅﨑弘毅キャプテンの3人も半額の4,578円でプレーしていることが明らかになった。
その年6月に開催された臨時総会で、一部会員が「ゴルフ半額プレー」について質すと、福田理事長は「昔から慣例として『コース視察制度』というものがあり、それを利用したまで」と反論した。
その説明に対して一部会員は、「下関ゴルフ倶楽部は損害を受けており、支払いを免れたその差額分約300万円の返還を求める」旨の訴えを提起するよう書面で求めたものの、倶楽部側は「4人の半額プレーは『業務による利用』であり、何ら問題はない」と提訴請求を拒否。
そのため一部会員は、「下関ゴルフ倶楽部を愛する会」(世話人:住興信氏)を結成し、14年10月15日、「福田理事長他3名に対し、債務者である下関ゴルフ倶楽部に『ゴルフ半額プレー』で損害を与えた約300万円を支払え」と「社員代表訴訟」を提起。現在、山口地裁下関支部で係争となっている。このたびデータ・マックスの特別取材班は、2時間半を超える総会をテープに収録し、紙ベースに書き換えた資料を入手した。下関ゴルフ倶楽部の経営側と経営の刷新を求める「下関ゴルフ倶楽部を愛する会」とで繰り広げられる、生々しい攻防を取り上げていくことにしたい。
(つづく)
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