「東京の千鳥屋」が民事再生へ(2)~「福岡の千鳥屋」への影響
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関係改善途上だった「東京の千鳥屋」と「福岡の千鳥屋」
ツユ氏から事業を継承し、全国にわかれてそれぞれ事業を展開していた「千鳥屋」各社。その経営陣は、「中興の祖」原田ツユ氏からみて孫世代に移りつつある。民事再生法を申請した千鳥屋総本家(株)の代表は、2014年にツユ氏の長男・良康氏の娘・季和氏に代わった。ツユ氏の次男・光博氏が興した(株)千鳥饅頭総本舗(福岡市博多区)は11年にその長男・原田浩司氏に代わっている。
こうしたなかで両社は一部で相互に商品を供給し会う関係となっている。千鳥饅頭総本舗関係者は、「今の世代になり意思疎通が以前より図られるようになっていた」とコメント。関係改善が進んでいたことを指摘する。より密接な関係が築ければ、物流や商品開発における相乗効果も期待できた。そうしたなかで千鳥屋総本家が破綻した。
両社の取引を相殺しても千鳥饅頭総本舗には一定の債権が残る見通しだ。同社は、「すべての責任を季和氏に求めるのはかわいそう」として、就任間もない現代表への理解を示すが、民事再生法の申請は事前に知らされていなかったという。結果的に、千鳥饅頭総本舗にとって千鳥屋総本家との関係改善が仇となった。
(つづく)
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