ビタミンCの美容への効果(前)
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日韓ビジネスコンサルタント 劉明鎬(在日経歴20年)
ビタミンは、全部で13種類ある栄養素である。私たち人間の活力の素であり、健康に生きていくうえで不可欠なものである。しかしながら、人間はビタミンを体内でつくり出すことができない。そのため、食事などを通じて外部から摂取しなければならない。
また、ビタミン摂取量はそれぞれ少量で良いが、バランス良く、常に不足しないように取り続けることが大切である。今回は、13種類あるビタミンのなかで「ビタミンC」について取り上げるが、そのなかでも美容と関連のある話題を取り上げていこうと思う。
ビタミンCは、私たちの健康と美容に深く関係しており、果物や野菜などに多く含まれている。最近は、健康食品や健康飲料のほか、化粧品、点滴などでも摂取することができる。また、ビタミンCは水溶性であるため、水に流れやすく、熱によって減少する性質があるため、調理の際には注意が必要な栄養素である。
ビタミンCは、学名を「アスコルビン酸」という。私たちは、このアスコルビン酸を体内でつくり出すことができないため、外部から摂取しなければならないのである。また、前述のように水に溶ける性質があるため、過剰に摂取しても尿と一緒に体外に排泄され、過剰症の心配はほとんどないが、一方で体内に蓄えておくこともできないため、毎日摂取しなければならない。ビタミンCが不足すると、貧血、肌荒れ、疲労感などを引き起こす原因になる。
では、ビタミンCには、どのような効果があるのだろうか――。これまでのさまざまな研究から、シミ抑制、しわ防止、炎症抑制、抗酸化、免疫力を高める効果があることが実証されている。
ここでは、シミ抑制効果としわ防止効果について簡単に説明したい。そもそも私たちの皮膚は、紫外線が体内に浸透しないように「メラノサイト」という細胞でメラニン色素を合成している。このメラニン色素が皮膚に残留したときに、シミとして観察されるのである。紫外線以外にも、皮膚の乾燥によってメラニン色素や古い細胞の排出周期が長くなり、シミが残り続けることが指摘されている。
また、毛穴で繁殖するニキビ菌を防ぐためにメラニン色素が関係しており、これによってニキビができることも確認されている。ビタミンCは、メラニン色素の生成抑制や色素を薄める効果があることから、美白効果があるのである。次に、しわの生成は、コラーゲンの減少が主な原因であることがわかっている。人間は、加齢によってコラーゲンが減少するため、皮膚の弾力性が失われ、しわが増えるのである。また、紫外線によるコラーゲンの破壊も関係しており、ビタミンCは、表皮の下で皮膚の大部分を占める真皮でコラーゲンの生成を助けることがわかっている。とくにビタミンCは、コラーゲンの生成に活躍する酵素を助ける効果があるのである。
(つづく)
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