開発に揺れる柳橋連合市場(9)~総会で話題に上らなかった転売の可能性
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柳橋連合市場一帯を再開発しようという構想はずいぶん前からあったものだが、依然として実現はしていない。部分的な開発は今に始まったものではないが、現在2つの開発案が同時に進行しており、それぞれの説明会が住民および事業者向けに重ねられている。大規模開発を進める地場業者と部分開発を進める県外業者。2者の取り組みをめぐり、市場内関係者の反応にも温度差が生じてきている。
(株)ジョイフルコーポレーションが高口ビルの不動産売買契約を結んだのが4月。関係者からは「資金調達が難航している」との声もあったが、決済期日の6月30日以降、同不動産登記が「処理中」となっており、決済が完了した可能性が高い。7月4日時点でもまだ処理中のまま。2回目の緊急総会で、同協同組合の楠下理事長は「地場(福岡)の金融機関は融資を断った」と発言しており、融資元は同社が本拠を置く関東の可能性が高いとみられる。どこがスポンサーとなり、そしていくらの資金が投入されるのか、市場関係者以外も注目している。
2回目の緊急総会で、組合員らは「決済日を待ってから、事務所移転について話し合おう」と締めた。しかし、当日話題とならなかったのが、高口ビル転売の可能性である。今回の決済はあくまで不動産売買の決済。建て替え予定のマンション図面からみて、建築費用は少なくとも7~8億円。不動産取得から建て替えまで含めると、10億円の資金が必要となる。市場関係者は「10億もの金を引っ張るのは難しいだろう。段階的に進めていくのかもしれないが、転売に動く可能性は十分にある」と話している。決済完了が事実だとしても、建て替えまで決定するわけではないことを忘れてはならない。
(つづく)
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