『働きやすい職場』を目指して雇用の多様化に取り組む(後)
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(株)アパマンショップホールディングス
主婦・高齢者・外国人まで『雇用の多様化』を推進
アパマンショップでは、政府が発する雇用の多様化を推進している。社員の雇用に加えて、「主婦」「高齢者」「外国人」の採用を積極的に行っている。
昨今、社員の採用は難しく、採用できないことが原因で会社の業績が悪化するなど報道されているが、潜在的に「主婦・高齢者・外国人」の就職ニーズは3,000万人程度あり、「これらの方々が働きやすい職場をつくることができれば、雇用のミスマッチが解消され日本の労働人口が上がる」と大村氏は言う。そこでアパマンショップの主な雇用実績を確認した。週3日以上、1日4時間以上であれば毎月就業日数や就業時間を自ら定めることができる。たとえば、月・火・水曜に出勤し、13時から17時まで働くといったフレキシブルな設定が可能なのだ。
業務を限定(事務等)し、残業・転勤・ノルマなど一切なし。要するに、雇用の条件を働く方の都合に合わせ、業務内容も限定し、子育てや介護などの負担にならないことを重視している。
このような雇用形態を7年前から推進したところ、約1万5,000人の求人申込があり、500人を採用した。主婦のなかには、かつて企業で働いていた経験のある優秀な人材が多く眠っているケースもある。そのため、実際に働き出すと迅速に仕事をさばいていく。この働き方なら自分の時間をコントロールできるため、子どもの世話にも支障がない。高齢者も同じく、高齢者が負担とならない職域をつくっている。
会社側から見ると、幹部や社員が行う業務と、業務限定社員が行う業務を明確に分けることが要求される。
本部では、さらなる良い会社づくりのために「会議体」を重要視。どの会議で何が決定されるのか、目的と期限を明確にして行動計画を組み、決定事項は全社へ共有するのが目的だ。また、会社のいたるところに「改善BOX」を設置して業務限定社員や社員の意見を吸い上げている。
改善BOXに投稿されたご意見は100%経営会議で審議され、回答を朝礼などで発表する仕組みとなっている。
最後に会社の成長には人事戦略が最も影響を与えるとアパマンショップでは考え、幹部が集まる経営会議で人事事案の検討に最も時間をかけている。ほかに、自社で求人サイトを立ち上げ採用費を30%削減したり、社員の紹介制度を推進することで業務ミスマッチ率を低下させたりしている。企業にとって人事戦略が極めて重要であることを再認識した。
(了)
<COMPANY INFORMATION>
代 表:大村 浩次
所在地:東京都中央区京橋1-1-5 セントラルビル
設 立:1999年10月
資本金:73億1,178万8,668円
TEL:03-3231-8020
URL:http://www.apamanshop-hd.co.jp/<プロフィール>
大村 浩次
1965年生まれ、福岡県出身。99年10月、(株)アパマンショップネットワークを設立。06年7月、(株)アパマンショップホールディングスに商号変更。法人名
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