2024年12月24日( 火 )

軽量で機動性のある進化系LED非常灯を開発(後)

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(株)エコスター

災害発生時や夜間工事の強い味方

20160824_024 同社は、これまで手塩にかけて育ててきた製品を搭載した新型の非常灯を開発した。今までの非常灯では実現できなかった軽量かつ機動性に優れた新商品を展開している。その名も「イーエス レスキュー99」だ。同社がこれまで培ってきた独自開発技術の反射板を器具に内蔵することにより、低ワット数で高い照度を実現。反射板の角度を変えることで、光の広がりをコントロールできるのも特長である。最大の特長は、本体重量が25〜35㎏と軽量で、二輪車付きで機動性も高いこと。コンパクトに折りたためるタイプもあり、1人でも持ち運びが可能になっている。荷台に発電機を搭載し、電源が確保できない場所でも点灯が可能。そのほか、家庭用コンセントでも使用できる。

 開発過程でとくにこだわったのは、高さの調整と足場の悪い場所での安定性だ。目的に応じ、ハンドウィンチにより、器具の高さを1.5~3.5mまで調整できる。開発段階での難点を改良し、軽い力でも、巻き上げられる工夫と逆転防止付きのウィンチを採用した。また、接地する車輪以外に四隅に、伸縮する足を配置し、傾斜のある地面でも垂直に立つように改良された。

 「使いやすさを考えて、試作を重ねてきた。自治体からの評判も良く、納得のできる商品ができ上がった。災害時の緊急用照明や夜間工事のほか、各種レジャーなど幅広く活用してほしい」(奥社長)。空港や港湾、道路などの大規模な夜間工事では、作業時間は限られている。非常灯は工事する際に必要となるが、車両への積み下ろしなどその搬送に時間や手間がかかってしまう。同機は先述のように軽量で機動性が高く、かつ折りたためるという特長があり、効率的な搬送作業が可能となる。搬送時間が短縮されれば、それだけ実際の作業時間は長くなるため、数年にわたる大型工事を考えれば、大きなコスト削減につながる。

 また、農作業でも活躍する場はある。とくに葉物野菜は収穫の最盛期は夜通しの作業になることもある。収穫時期を過ぎてしまえば、商品価値が下がってしまうからだ。夜間の作業で照明を必要としても、これまでの非常灯は重量が重く、1人での持ち運びや移動は難しかった。しかし同機であれば、女性でも1人で移動が可能になる。

 以上のように、同社では実用的な用途での提案を進めつつ、「災害発生時の非常灯にもなる」と一言添えている。自然災害の多い日本では、これまで幾度も停電を経験している。夜間に灯りを失えば、避難場所への導線を見失ってしまう。そんなときこそ、軽量で発電機の搭載できる同機が活躍する。

 今後も同社は開発した照明器具の導入を通じ、節電効果と驚きに加え、灯りによる安心を提供したいという思いがある。消灯して節電するのは当然だが、点灯させながらも、節電できるようにしたいというのが同社の目指すところだ。単に明るさだけを追求するだけでなく、顧客の要望をもとに環境に応じた光をつくっていく。開発意欲旺盛な同社だが、現状のなかで、完成したとしても、課題が必ず浮上してくる。それに応えていくことで技術はさらに磨かれていく。

(了)

<COMPANY INFORMATION>
代 表:奥 慎司
所在地:福岡市博多区豊1-9-11
設 立:2013年8月
資本金:900万円
T E L:092-483-3459
U R L:http://eco-star.info/

<プロフィール>
奥 慎司
1957年生まれ。福岡県出身。90年代初めより、パチンコ台に新技術の提案をスタートさせる。その後、照明器具開発をきっかけに、(株)エコスターの設立に参画。2016年2月に代表取締役に就任。

 
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