カフェノミクスは第2ステージ!『温泉水』を本格販売へ(後)
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小久保製氷冷蔵グループ(株)九州コクボ
温泉水販売は新たな挑戦
今年4月1日には、グループの総帥である小久保歓氏の悲願であった水ビジネスに参画した。そもそも小久保グループの原点は水。原点を注視しながら取り組んでいくことになるのだが、現状は市場に安価な水が溢れており、普通の水で価格勝負をするのは難しいと判断。そこで同社が販売するのが、付加価値の付けた高価な水、ミネラル成分をたっぷりと含んだ鹿児島県霧島市の日当山(ひなたやま)温泉郷の温泉水を使った「プラシリカ」だ。
このプラリシカには、体内(骨、毛髪、血管など)に含まれる希少ミネラルのシリカ(二酸化ケイ素)が微量に含まれている。温泉水であるためほんのり塩味がするが、実際に飲んだ人たちからは「髪の艶やコシが出るようになった」という声が聞かれるように、アンチエイジングや美容、健康にも効果があると言われる。また、動脈硬化を防いだり、便秘改善、老化予防にもつながるほか、骨を丈夫にする成分も多く含まれている。お酒を飲みながらプラシリカを飲めば、二日酔いしないという声もあるようだ。天然の温泉水であるため、大量生産できるものではないが、1人でも多くの方へ体に良い水を提供したいという思いから、発売に踏み切った。新規商品のため、コストのかかる事業ではあるが、最初に手がける水なので「本当に体に良い水」をお客さまに提供したいという思いが込められているようだ。プラシリカは、まずは九州コクボが先陣を切って発売。ドラッグストアや量販店にて500m180円、2L380円で発売する。
人財育成の強化で急成長を支えられる体幹づくり
小久保製氷冷蔵グループの事業は拡大傾向にあり、会社の規模も急激に拡大している。九州における事業会社の九州コクボにおいては、全国の工場のなかでも平均年齢が低い。そのため現在、とくに人財育成に注力している。「(会社の規模が大きくなり)企業の体幹がしっかりしていないと、さまざまなものにブレが生じる。良い会社をつくっていくうえでの人財育成がとても重要になります」(龍平社長)。そこで九州コクボでは社員らに対し、決算書類のほか、工場で重要視される製造原価報告書を読みこなせるよう財務研修を行っている。「知っていて損することは1つもない」と、社員1人ひとりのスキルアップを図るほか、それぞれの部門で必要な資格を社員が取得することを推奨。人財育成により企業の体幹を鍛えている。カフェノミクス第2ステージを乗り越え、第3ステージに向かうために、同社の飽くなきチャレンジは続く。
なお、これからであるが、龍平社長はグループの商品を一堂に会したセレクトショップを立ち上げるのが目標だ。また、海外での需要にも注目する。グループ本社のホームページには通販サイトが併設されているが、「北海道ミルクレープ」は海外で年間1億円近い売上があるとのこと。そのためにも、会社の規模を拡大しながら人財育成を行っていく。取引先のコンビニカフェの大ヒットにより社員一丸となって乗り越えた第1ステージ。第2ステージも、社員が一致団結して乗り越えていく方針だ。
(了)
<COMPANY INFORMATION>
代 表:小久保 龍平
所在地:大分県日田市三ノ宮町2-1798
設 立:1996年8月
資本金:1,000万円
TEL:0973-27-7369
URL:http://www.kokuboice.co.jp<プロフィール>
小久保 龍平
1976年、千葉県生まれ。近畿大学九州工学部を卒業後、2000年4月に高知の食品卸「旭食品」近畿支社に入社。02年4月に小久保製氷冷蔵(株)に入社後、常務取締役を経て12年12月に代表取締役副社長に就任。(株)九州コクボでは11年5月に社長に就任した。法人名
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