「柔よく剛を制する」フローズン総合商社、挨拶と笑顔が絶えない社風で一致団結(前)
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(株)佐々木冷菓
アイスは鮮度が命!パリパリ感を重視
商品の価値を測るうえで、重要な指標となるのが『鮮度』。たとえば、スーパーマーケットにおいて生鮮食品は、鮮度の良さが購入の絶対条件となる。だが食品のなかで、アイスクリームにも鮮度があることは、意外と知られていない。たとえば、森永製菓の「チョコモナカジャンボ」、江崎グリコの「ジャイアントコーン」などのモナカ型アイスやコーン型アイスは、パリパリ感(食感)があってこそ。これらを追求、そして実践しているのが、(株)佐々木冷菓の「21世紀型流通システム」だ。簡単に言えば、商品がメーカーから納品され消費者の手にわたるまでの開閉回数を少なくすることで、鮮度が保たれ美味しいのである。
同社は1958年4月、佐々木源太郎・現会長が創業した佐々木商店がルーツ。87年1月に株式会社として法人化した。同社は、アイスおよび冷凍食品などを取り扱うフローズン総合商社として、スーパーやコンビニなどに卸している。同社は今から約30年前の会社設立時は、年商1億5,000万円の小さなアイス問屋だった。そもそも創業間もない頃は、他の商材を取扱っていた。ある日、取引先の1社から受けた「今のアイス屋さんでは配送頻度が少なく品切れが多い。品切ればかりでアイスを買いに来たお客さんに申し訳ない」という相談をきっかけに、アイス商材の取り扱いを開始。その後真夏の日には1日3回の配送を行い、品切れを防止できたことで信頼を得た。お得意先の困りごとの解決のお手伝いを行うこと、これをリテールサポートの基本とし、それが創業者の思いとして役員、全社員で共有している。
現在でこそ、九州一円および中国・四国地方に13のネットワークを有する九州の大手商社となっている同社だが、ここまでの道のりは平坦ではなかった。
今から30年前、アイス問屋は各都道府県の地域ごとに存在していた。同社専務の佐々木裕二氏が会長を務める「九州冷凍協会」(日本アイスクリーム流通協会九州支部)では当時、350の加盟数があったが、現在は10数社に集約されている。同社は約30年前、創業30周年の節目に株式会社化したが、これからの時代は冷凍問屋としての企業力や独自性を高めるための機能を備えることが必要と考え、共生の理念の下、各地に拠点を広げ、事業運営を行ってきた。同社が手がける売場には欠品がなく、季節感に満ちている。新商品が早く、鮮度が保たれている…。これらは一見、どこの店舗でも当たり前に行われているように思われがちだが、決して容易なことではない。同社は今まで他社が行わないことをやることで、福岡、北九州、熊本、山口、大分に支店、長崎、宮崎、延岡、鹿児島、愛媛などに営業所を広げることができた。小売店に代わって「消費者の魅力ある売場づくり」を店舗に変わって行う営業姿勢が、顧客先の開拓につながった。
(つづく)
<COMPANY INFORMATION>
代 表:佐々木 繁
所在地:長崎県北松浦郡佐々町小浦免1572-54
設 立:1987年1月
資本金:3,000万円
売上高:(15/11)約190億円
TEL:0956-40-1500
※採用担当:総務 田渕まで<プロフィール>
佐々木 繁
1958年4月、長崎県佐々町生まれ。長崎県立北松南高校(現・清峰高校)卒業後、佐々木商店に入社。2008年1月、同社代表取締役社長に就任。法人名
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