用地選定、価格設定など企画力に強み。10周年を超え、新たな挑戦も(後)
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(株)シフトライフ
新規事業スタートLIXIL不動産ショップ
マンションデベロッパーにとって最も重要なものの1つは、仕入れに関する「情報力」だ。同社は、年間1~2棟のペースでマンションを供給してきたが、これまでのアメイズ・ネオスシリーズでも現地の不動産情報や業界情報などの情報力を武器に安価で良質な住まいを企画することで、着実に実績を重ねてきた。
このように、マンションデベロッパーとして企画・設計力に強みを持つ同社は、事業領域の拡大のため新たな試みをスタート。建材・住設機器最大手LIXILグループの「LIXIL不動産ショップ」にフランチャイズ加盟し、福岡市南区エリアを中心にリフォーム事業を拡大させる予定だ。中古マンション・戸建のリフォーム工事を強化するほか、中古住宅の流通事業にも注力。さらに、買い取りや販売も手がけていく。16年秋までには西鉄沿線にショップをオープンさせる予定で、まずは月額5,000万円の不動産取扱高を目標に掲げる。
新事業について樋口社長は、「新築マンションは建築費の高騰から販売価格が上昇しています。それにともなって、中古マンションの需要が高まり、福岡市内でも中古価格は上昇傾向にあります。弊社ならではの企画力と提案力を武器に、中古流通事業を弊社の柱の1つにしていきたいと考えています」と事業方針を語った。新たな事業の柱へ、中古住宅リフォーム
マンションデベロッパーは不動産事業の花形だが、企画から引き渡しまで2年程度を要するなど事業期間が長く、業績の安定には課題も少なくない。同社は中古住宅リフォーム事業の強化により、年間を通じた事業の安定化を図っていきたい考えだ。
これまで、関連会社の(株)りのべ君で完全定額制やオリジナル設備など独自の商品設計による中古マンションを中心としたリノベーションを手がけ、好評を博してきた。既存の建築物を活用する中古住宅リフォーム事業は、物件情報などの不動産のノウハウだけでなく、建築や設計に関する知識が重要となる。
同社は設計出身の樋口社長による企画・設計を重視する姿勢と少数精鋭ならではのスピード、これまで培ったマーケティング力で中古住宅リフォーム事業を手がける土壌は整っており、注目される中古市場でも同社の果たす役割は大きい。しばらくは、新築マンション販売の人員を配置する予定だが、「新規事業は専業で任せたい」(樋口社長)と新たな人材の採用を行う予定。新築マンション販売に並ぶ事業の柱を担う人材の採用および育成をまずは行っていく考えだ。
新築マンションから中古流通やリフォーム・リノベーションなど「住宅」に関わる事業を幅広く手がける同社。企画・設計に強みを持つ不動産業者として、新規事業での飛躍にも期待したい。(了)
<COMPANY INFORMATION>
代 表:樋口 由紀夫
所在地:福岡市中央区天神4-8-25 オフィスニューガイアNIKKO天神5F
設 立:2006年8月
資本金:1,000万円
TEL:092-791-6100
URL:http://www.shiftlife-corp.com<プロフィール>
樋口 由紀夫
1956年5月生まれ。大分県日田市出身。80年、九州産業大学工学部建設学科卒業後、建築設計事務所に勤務。マンションデベロッパーを経て、2006年に(株)シフトライフを設立。翌年、代表取締役就任し、現在に至る。一級建築士、宅地建物取引主任者。趣味は大型バイクでのツーリング。法人名
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