アイランドシティに産直型スーパー(前)
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(株)フードウェイ
独自の新人社員研修制度で優れた人材を育成
福岡市を拠点とし北部九州を中心に業績を急拡大させ、関東圏へ進出。質の良い商品の品ぞろえが良い九州のスーパーとしての認知度を高めた(株)フードウェイ。関東圏店舗の1つ新横浜プリンスペペ店では、成城石井跡地で高品質、高価格の商品をオープンスペースで陳列し、高級感のあるスーパーとしてのMDを構築、業績を上げた。
立地周辺地域の消費者層のニーズに応えた店舗づくりを確実につくり上げ、真にお客さまのために尽くす仕事の確かさが好評を博し、今や地域を問わずさまざまな商業地区から出店依頼の声がかかる。
創業時から積極的な店舗展開と事業継承を行ってきた同社だが、初期は既存店舗のスタッフを再雇用するかたちで人材を確保してきた。だが、北部九州で基盤を築き、商号をフードウェイと改めた頃から、さらに事業を拡大、発展させていくにあたって、新規店舗の即戦力となるような優秀な人材を自社内で育てることに。徹底した教育方針をつくり、積極的に新卒採用を開始した。もともと「炎の商人」として社員を育て、顧客の喜びに応える店舗づくりを行うことを理念に掲げてきた後藤社長。その思いを伝える社員をさらに広域から求め、具体的に育て始めたかたちだ。
採用対象も大卒まで門戸を広げ、本部管理職の育成にも注力した。入社後は、学歴や性別に関係なく徹底的、かつ平等に教育を受ける「1年間の新人社員研修」を行うのが特徴で、全員、各部門に3カ月ずつ配属され、OJTによる現場経験を1年間積む。面談時から仕事への熱意を示し、厳選な目によって採用された新入社員たちは、積極的に学びとろうと意欲的にこれに臨む。幹部候補採用にあたっては、新卒ながらも入社後の目標を具体的かつ明確に掲げている。各部門では上司や先輩たちから、「せっかく頼りがいのある戦力だと思って期待しても、3カ月で他部門に移るので、複雑な心境」という嬉しい悲鳴も上がっている。
本人の適正と希望による配属に社員の家族から感謝の手紙が
1年間の研修が終了すれば、面談によって本人の適正を判断、希望を反映し、配属先が決まる。現在の若者の傾向として、よく「地元志向が強く、県外への転勤となると辞めてしまうことが多い」と言われているが、同社では「まずは3カ月だけだと思って。駄目だと思えば帰ってくればいい」と助言、実際に都心部での経験を積ませてみることで、より経験値の幅が広い人材に育てることに成功している。関東圏への配属は、社員の視野を広げるようだ。これまで「消費者が多い地域」を出店条件の1つとしてきた同社の店舗周辺は活気があり、ライバル店も多く、流通業界を知るには魅力的な刺激がある。
最初は消極的な態度だったが、いざ着任するとすっかり居心地が良くなり、そのまま配属地として希望し定着した社員もいた。配属先が決まれば、実力に応じて年齢にかかわらず役職にもつく。この傾向は以前から同社にあり、現在の幹部クラスも若い頃から責任ある肩書を担ってきた。その際の経験から、「先輩諸氏からの協力があったからこそ今がある」という思いが根付いており、若くして役職を担う後輩たちへのバックアップも万全に整えている。
最近の傾向としては、女性の活躍が目覚ましい。配属後、すぐに新店舗でのベーカリー部門の立ち上げに尽力し、売上を急増させた女性、新規店舗立ち上げで発揮した実力がテナント主たちから絶賛された女性、と頼もしい報告が続いている。女性は、結婚、子育てと、男性よりライフタイルの変化が生じやすいことから、柔軟な雇用体制の充実にも努める。また家庭の事情にも配慮を示すため、社員の家族からも、安心して家庭生活が営めると感謝されており、昨年は後藤社長のもとに社員の家族からお礼状が届くという、心温まるエピソードもあった。
(つづく)
<COMPANY INFORMATION>
代 表:後藤 圭介
所在地:福岡市西区小戸3-24-53
設 立:2000年6月
資本金:7,300万円
TEL:092-895-2710
URL:http://www.foodway.co.jp<プロフィール>
後藤 圭介
1960年3月、福岡県生まれ。91年、食肉販売の「ミートイン・ハイマート」を創業。2000年6月、スーパー部門を独立させ、(株)ハイマートを設立。14年3月、社名を(株)フードウェイに変更。法人名
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