2024年12月31日( 火 )

入居者いるのに解体工事? 表面化するジョイフル社の焦り~柳橋連合市場

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 柳橋連合市場内、高口ビルの建て替え計画が進んでいるのは既報の通りだ。開発を強行しているのは、東京の不動産業、(株)ジョイフルコーポレーション(佐野吉裕代表)。

 今、1枚の文書が市場内関係者の間で話題となっている。10月5日、同ビルのテナント、および近隣住民に市内の解体業者より届いた「工事開始の通知」である。驚いたのは、同ビルのテナントとして、いまだに営業を継続している店舗があるからだ。「解体工事着工のご挨拶とお知らせ」と題した文書には、ビル内部の解体と記載されている。生鮮品を扱う店舗だけに、内部解体といえども、営業に支障が出るのは間違いない。そのテナントには何の連絡もなく、ジョイフル社は一方的に事を進めようとしている。記載された工期は「10月5日から12日まで」。すでに始まっていることになっているが、7日正午の時点で何ら工事は行われていない。「ジョイフル社の意図はまったくわからない」と市場内関係者。地場不動産業者は、「入居者がいるのに解体するなんて、聞いたことがない」とあきれ顔である。

 柳橋連合市場の中央に位置する高口ビルの建て替えをめぐり、ジョイフル社がテナントに退去を要求したのが4月。高口ビルには、店舗のほか、同市場協同組合の事務所が入居しており、理事会と組合員との間で、何度も協議が重ねられた経緯がある。組合員の総意が取れたとして、同事務所は9月に移転。ほかのテナントも退去、もしくは退去への合意を示しているが、ジョイフル社への不信感から退去に合意していないテナントもある。このテナントに対し、ジョイフル社は調停での立ち退きを要求。3度、調停を重ねたが、お互いの主張は平行線のまま、調停は不成立となった。これに対し、ジョイフル社は裁判を選択している。annai_s

【東城 洋平】

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