業界の先駆者としてさらなる環境改善を牽引(前)
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山本設備工業(株)
きめ細かな施工体制と教育、築かれる信頼のアフターメンテナンス
山本設備工業(株)の創業は1956年2月。創業者の山本熊一氏と同じ志を持つ2名の社員とともに事業を開始した。その後、61年3月に法人化、創業60年の社歴を持つ地場有数の老舗会社の1つとして数えられる。現在の代表取締役社長は3代目の山本慎一氏。2006年1月に代表取締役社長に就任した。競争激しい市場のなかで、同社が老舗として60年の時を重ねることができたのは、現状に甘んじることなく、顧客満足度をより高めるための活動を、ひたすら社内一丸となって取り組んでいるという点に尽きる。
15年7月期における同社の売上高は25億8,561万円であり、ゼネコン関係からの受注工事の売上が約15億円、単体で手がける管工事関連が約2億円、そしてリニューアル工事の売上が約8億円の内訳である。そして事業内容も「給排水衛生工事」「空調調和設備工事」「消防設備工事」「水道施設工事」を柱としている。
このなかでもリニューアル工事は力を入れている事業で、マンションの大規模改修工事をもととしたビル空調システム、水周り改修、住宅設備機器の取り替えやメンテンス工事など、住宅に関連した多岐にわたる管工事を展開している。これから先、建築年数が経過したマンションや商業ビルの給排水のリニューアルは増えていくと業界でも予想されており、事実同社も事業の一角を占めるようになった。創業以来、管工事一筋で培ってきたノウハウをもとに市場の流れに対応している証でもあるだろう。
社のスローガンは「きれいな水、さわやかな空気~おまかせください、暮らしの充実~」である。これは現代人の生活に欠かせない水道や空調をより質の高い環境を提供する意思の表れと言えよう。24時間対応のアフターメンテナンスの体制や薬品類を一切使わない無害な圧縮空気と水道水で管内を洗浄し、人体と環境に優しい『JAB洗浄』のサービス提供などが表れている。この姿勢がエンドユーザーの信頼を得たことで、ゼネコンや専門工事会社などに伝わり、厚い信頼関係を構築しているのはたしかだ。
会社の財産と言えるノウハウが凝縮された施工基準書と社員
同社の特筆すべき点は、1年間の完成工事状況をすべて収集し、毎年5月頃に情報を開示していることである。工事履歴から紐解いて工事内容から注意点、改善すべき点などさまざまな角度からの検証を明記している。そうしてでき上がったのが同社オリジナルの施工基準書である。1年間の工事に関するノウハウは凝縮されて同基準書に反映されるのだ。これにより問題点を分析して、将来の工事に活かすなど、常に進化するための活動を行っている。
会社一丸で過去の状況を蓄積し将来に反映させる、まさに「温故知新」の精神と言える。そのため施工に関する情報の共有化が図られ、繰り返す可能性のある凡ミスなどの芽を先に摘むことができる。さらに検証を繰り返すことでミスの周知徹底が図られミスが減少していくことになるのだ。これが取引先に対して信頼拡大につながっている。若い社員が先頭に立って現場で働いており、時間外では笑顔があふれる明るい職場である。社員が現場に入るとプロとしての自覚を各々持ち、工事に徹しているという。自分たちが専門工事者だというプライドがそうさせるのだ。
(つづく)
<COMPANY INFORMATION>
代 表:山本 慎一
所在地:福岡市南区那の川1-15-5
設 立:1961年3月
資本金:5,000万円
TEL:092-521-2935
URL:http://www.y-s-k.co.jp/<プロフィール>
山本 慎一
1990年4月、山本設備工業(株)入社。2002年12月、取締役就任。06年1月、代表取締役社長に就任した。趣味は読書、ゴルフ。法人名
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