2024年11月24日( 日 )

殺人マンション鹿島建設(後)

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 ――このマンションの施工業者、鹿島設計による施工上の問題点をお聞かせください。

 本件マンションの耐震構造上の問題点は、まず、設計における構造計算の偽装があり、次に、建築確認審査において、単純な偽装を見逃して建築確認済証を交付した久留米市のずさんな審査が上げられます。さらに、施工において、鹿島建設のずさんな施工により、鉄筋のかぶり厚さ不足、コンクリートへの異物混入、コンクリートの中性化、コンクリート強度不足などの施工上の問題が生じています。
 鹿島建設が下請業者栗木工務店に損害賠償を求めた訴訟の書面に記載された不具合は下記の通りです。

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 鹿島建設は、「構造計算の問題は施工には関係ない。図面通りに施工をしただけ」と主張しています。しかし、図面に明記された梁を30箇所も施工していないという事実が判明し、鹿島建設の主張が事実と相違していることが明らかになりました。
 マンションの全階に及ぶ、30箇所の梁の未施工が明らかになり、裁判所から、「鹿島建設は現場で梁の有無を確認するように」と指示を受けても、現場での確認を行わず、書面では「不知」と主張しています。裁判所の指示を無視し、自らに不利になることは認めようとしない鹿島建設の姿勢は、マンション区分所有者の資産価値を減じているという点で、「泥棒行為」と変わりありません。

 本件マンションにおいては、竣工直後から壁が剥落するなどの被害が相次ぎ、マンション所有者の苦情を受けた鹿島建設は、その実態を自ら調査し、丸投げ下請けである栗木工務店を相手に損害賠償を提訴しています。マンション所有者に対しては、施工の瑕疵の責任を取ろうとせず、下請の施工業者に対しては、工事の過失を責めて損害賠償を請求するという鹿島建設の姿勢には疑問を抱かざるを得ません。

 日本建設業連合会(日建連)の会長を務めている鹿島建設の中村満義会長は、横浜のマンションにおける杭打ち工事データ改ざん問題等に関して、日建連会長の立場で以下のようにコメントしています。
(平成27年10月22日及び11月20日 記者会見)

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 上記のように、鹿島建設の中村会長は、「元請ゼネコンに全責任があり、当事者意識を持って積極的に対応すべき」とコメントしていますが、本件マンションに関する鹿島建設の対応は、中村会長のコメントと正反対となっています。これは如何なる理由によるものでしょうか?
 横浜のマンション住民と久留米の住民の命の価値に差があると言うのであれば言語道断です。

 鹿島建設は、東京南青山の超高級マンションにおける施工の不具合については、建替え、及び、マンション購入者へ代金の返還や慰謝料の支払いを、早々に決定し、実行しました。
 方や、九州の一地方都市である久留米市に建設した新生マンション花畑西は、耐震強度35%の、いわば、殺人マンションと言われても仕方がない、ずさんな施工を行っていながら、このマンションに住む区分所有者の生命や財産には背を向け続けています。まさに、二重人格的な顔を持っている企業なのです。
 このような鹿島建設の対応には、私たちが、我が国を代表する大手ゼネコン抱くイメージである「自ら手がけた建築物に対する強い責任感と誇り」が、微塵も感じられません。全国の全国民に、スーパーゼネコン鹿島建設の実態を知って頂きたく、このインタビューに応じました。鹿島建設による、ずさんな建設が行われた建物は、全国に数多くある可能性があります。緊急に、調査をする必要があるのではないでしょうか?

 下の写真は、梁のコンクリートが剝落した驚愕の写真です。

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※平成18年12月25日 鹿島建設及び管理組合の定例会議議事録より

 これ程のコンクリートが剝落すれば、モルタルで補修しても耐久性だけの補修であり、構造体としては、断面を大きく欠損した状態であり、設計通りの耐力が無いので、非常に危険な状態です。

※外部避難階段と建物本体を繋ぐ重要な梁が未施工
計30本の梁が未施工

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重大な手抜きである。

(了)

 
(中)

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