管理組合理事長が語る鹿島建設マンション建替え訴訟(4)
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責任逃れの不正時な対応
寺崎 鹿島建設は、地場の下請業者である栗木工務店に対して、施工の不具合について、損害賠償を起こしていました。
――鹿島建設が、下請の栗木工務店を相手取って、損害賠償を起こしていたということですか?
寺崎 はい。鹿島建設が下請業者栗木工務店に損害賠償を求めた訴訟の書面に記載された、主な不具合は下記の通りです。
・コンクリートのクラック(ひび割れ)(鹿島建設の調査報告書に「クラックが異常に多い」と記載)
・コンクリート面の爆裂・落下
・コンクリート中の空洞・豆板(ジャンカ)
・コンクリートの中性化
・コンクリート躯体の中への異物混入
・コンクリート面の浮き
・コンクリート面への錆漏れ
・タイル面の浮き
・建具廻りコーキングの剥離
・塗膜の剥がれ
・機械式駐車場故障、パレット落下寺崎 鹿島建設の中村満義会長は日本建設業連合会の会長を務めています。横浜のマンションの杭打ち工事データ改ざん問題に関して、中村会長は、「元請の建設会社として発注者に対する全責任を負っている」と述べています。私たちのマンションにおける鹿島建設の対応は、中村会長の発言と正反対になっています。
また、鹿島建設は、東京の南青山の超高級マンションにおける施工不良については、早々に建替えを決定しました。東京の億ションと、久留米の一般的所得層向けマンションでは、これほど対応が違うのか!と怒りを覚えます。――今後、原告としては、どういう姿勢で、裁判に取り組んでいく予定ですか?
寺崎 久留米市には「水縄断層」という規模の大きい活断層があり、この水縄断層が動いた場合、久留米市内および近郊には、甚大な被害が発生すると予想されています。地震は、いつ発生しても不思議ではありません。そんな恐怖と不安を抱えて生活をしている私たちには、時間の猶予はありません。 このような状況の中、私たちは、命を賭けて裁判に取り組んでいます。しかし、裁判における被告 鹿島建設、久留米市、木村建築研究所の態度は、原告の生命を危険に晒していることも、財産を毀損していることも、まったく認識しておらず、相互に責任転嫁をし、あからさまな時間稼ぎをしています。まさに、鬼畜の所業であり、断じて許すことができません。
構造技術面で本件に関わって頂いている仲盛氏は、「原告の皆さんが、住宅ローンを組んで購入した一生に一度の買い物であるマンションが、耐震強度が35%しかなく、さらに、デタラメな施工をされており、致命的な欠陥を抱えています。 被告に対しては、『本来の健全な建物に戻して欲しい』と訴え続けるべきです。 和解など、中途半端な解決は考えないで、判決を勝ち取るまで、正々堂々と戦い抜くべきです。 判決に不満であれば、高裁、最高裁まで戦い抜き、行政庁である久留米市や、建設業者である鹿島建設の理不尽で無責任な実態を、世の中に知らしめるべきです。私(仲盛)も、久留米市や鹿島建設の非道を許すことはできません。最後まで、原告の皆さんに、技術支援を続けていく覚悟です」と、私たちを勇気づけてくれています。
仲盛氏の心強い言葉を受けて、私たち原告の団結も強固になり、判決を勝ち取るまで徹底的に裁判を戦い抜くことで、私たちの気持ちは1つにまとまっています。最後に、久留米市に対する「建替え命令義務付け訴訟」において、原告代理人である河野聡弁護士が提出した、同市の無責任な体質を糾弾した総括準備書面の一部を紹介する。
(了)
原告代理人河野聡弁護士作成の原告側総括準備書面
(最後のページに、弁護士から裁判所に対する勇気あるコメントが記されている)法人名
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