2024年12月22日( 日 )

シリーズ・金融機関淘汰の時代がやって来た(9)~飲酒運転者を平等に公開し、飲酒運転事故に歯止めを!

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 西日本シティ銀行の幹部の皆さん!!この記事を読んで少しはご配慮いただきたい。内部を庇ってばかりでは必ず淘汰の波に飲まれますよ!

発端は地銀幹部の飲酒運転事実の確認から

 10年前となる2006年8月25日、福岡市東区海の中道大橋で起こった悲劇を福岡県民は忘れていないだろうか?追突事故で3児が亡くなった飲酒運転による事故だ。その後、県は飲酒運転撲滅を掲げ、毎月25日は飲酒運転撲滅の日、8月25日から31日まで飲酒運転撲滅週間としている。だが、その後も酒気帯び運転により検挙されるドライバーは後を絶たない。

siryou_img 弊社にも、飲酒運転に関する情報が舞い込んできた。今年7月に地場銀行の幹部が飲酒後、自動車を運転して酒気帯び運転で検挙されたというのだ。そこで、銀行の広報担当に取材したが「個人情報に触れるのでお答えできない」との返事。ならばと、福岡県警に足を運んだのだが、今まで直接的な問い合わせがなかったのか、県警の窓口担当は内線をかけまくり右往左往。結局、窓口裏にある一室で取材を受けることができるとして一人の担当者が出てきた。

 ところが、担当者は開口一番「そのような情報の公開はできません」と切り捨てた。「ニュースや新聞で飲酒運転に関する報道はなされており、ある程度の情報は公開している。一部のみの公開ならば不平等となるのでは?」と疑問をぶつけた。しかし、態度を変えることなく「個人情報。(県警の)広報が出した情報以外は教えることはできない」の一点張りであった。ならば、検挙報道された人の個人情報は公開して問題ないのかという点に行きつくが、それに対してもダンマリを決め込む。すべての飲酒運転が公開されないのならば不平等極まりない。

 この担当職員は「個人情報は教えられない」と言いつつも、筆者個人のことを執拗に聞いてくる。福岡県警管轄を示すカードは首からぶら下げているものの、目の前の担当職員は名乗らない。この不公平さに段々と腹が立ち“これは尋問ですか”と反論。名乗ってもらい氏名が未記入のカードを見せてもらったものの、これまた釈然としない。

すべての飲酒運転による検挙者を開示し飲酒運転ゼロへ

 福岡県によると飲酒運転による事故件数は2006年に年間650件あったのが、14年は153件まで減少した。その結果、全国順位ワースト1位だったのが、10年では11位まで改善した。しかし、15年は14年よりも増加し、ワースト8位まで後退。16年も7月までに、86件の事故が発生し、現在ワースト7位に徐々に近づいている。あの事故の記憶が薄れつつある今、ドライバーの気も緩んでいているのではなかろうか。

 飲酒運転ゼロは県民の悲願でもある。しかし、県警の対応を見る限りでは、飲酒運転を行っても、県警の判断で情報が公開されない事実がわかった。今回、地場銀行の幹部が行ったとされる飲酒運転の事実は闇に葬られ、まさに「知る人ぞ知る」となった。増加傾向にある飲酒運転事故。また痛ましい事故を繰り返さないためにもここは大ナタを振り、すべての検挙者を公開し、白日の下に晒すべきではないか。飲酒運転事故の悲劇を繰り返さないためにも。

【道山 憲一】

 
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