郷土愛に満ちた経営者が集う博多21の会~次の30年に向けて(前)
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商人の町・博多を拠点とし、広く福岡経済の活性化に尽力し続ける「博多21の会」。30年を超える歴史を有する同会が企画・実行する講演会を通じた地場企業経営者への貢献度は図りしれない。2017年1月1日からは岩本仁氏を会長とした新体制での活動がスタートしている。設立当初から世界市場を意識した講演会の企画・実行を手がけてきた同会。グローバル化が加速度的に進むなか、同会に期待される役割は多岐におよぶ。17年、同会がみせる新た取り組みが注目される。
博多の街と人への感謝を胸に活動
博多21の会は「地元若手経済人の意思を集結し、会員間の情報交換・相互研鑽を通じて福岡地域の経済文化の発展を期する。併せて、世界的視野に立って、国家間に影響力を有する人材の形成を目指す」という目標を掲げ、1984年11月に設立された。2014年には創立30周年を迎え、同会の発信する提言・活動は、拠点である博多はもちろん、広く福岡経済の発展に寄与し続けている。
同会では、企業経営者を主とする、未来を担う若きビジネスマン向けに多くの講演会を開催している。特筆すべきは、設立当初から国際社会を視野に入れた講演を企画・実行してきたという点だ。今でこそ「アジアの玄関口」としての福岡・博多の地理的優位性が周知されているが、同会が設立された1984年当時は、まだ現在ほどではなかった。そのような状況下にあって、86年「アジア太平洋博覧会について」と題した講演会を企画、実行。翌年には世界を結ぶ空の交通インフラ、「空港」に着目し、「空の時代と福岡・講演会」を実施。マサチューセッツ工科大学教授、M・ベンアキバ氏と東京工業大学教授、森池茂氏を招待している。
また、会員が集う定例会においては、2016年10月、お笑い芸人としてだけでなく、国内外で個展を開く絵本作家としても活躍するキングコングの西野亮廣氏を講師として招き、「働き方」をテーマに講演を開催。分野の分け隔てなく、最新のトレンドを柔軟に取り入れた講演会も行っている。
設立当初から世界市場へ意識を向け、世界への挑戦を後押しする交通インフラとしての空港に着目してきた同会。住吉神社能楽殿でのジャズコンサートや、台湾七心餐会をはじめとする海外組織との交流など、多岐に渡る新たな取り組みを行いながらも、基幹である「グローバルな視座」と「空港」設備の拡充への想いはブレることがない。
「2017年、今まで以上に取り組んでいきたいと考えているのが、福岡空港をより一層国際都市に相応しい空港にするための勉強会の実施です。便数や運用時間の見直しが進めば、人の行き来がもっとスムーズになります。そうすれば、福岡に興味を持った投資家が、実際に現地に行こうと思い立った際にニーズを逃すことはありません。海外の資産家には、プライベートジェットで移動する人も多いので、これに対応するための整備も必要でしょう。最終的な目標としては、福岡空港の24時間運用実現を考えています」(岩本会長)。
世界各地のハブ空港と対等に渡り合える空港を故郷福岡に―。自身、1年の3分の1以上を海外で過ごす岩本会長だからこそ、その必要性を強く感じている。そして、岩本会長はその実現にむけ、同会に新たな委員会の設置を考えている。その名も、「グローバル委員会」だ。
(つづく)
【代 源太朗】<COMPANY INFORMATION>
会 長:岩本 仁
所在地:福岡市中央区天神4-9-10第二成友ビル2F
設 立:1984年11月
TEL:092-771-8766
FAX:092-738-6740<プロフィール>
岩本 仁(いわもと・ひとし)
1962年7月福岡市生まれ。アライアント国際大学(米国)ビジネス学科卒。86年ミノルタカメラ(株)現:コニカミノルタ(株))入社。95年、九州ミノルタ(株)常務取締役を経て、(学)福岡成蹊学園が100周年を迎えた2002年、同学園第4代理事長に就任。海外へ足を運ぶ機会も多く、1年の3分の1は海外で過ごす。17年1月1日から「博多21の会」会長としての活動もスタートさせるなど、精力的な活躍をみせる。関連キーワード
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