2024年11月24日( 日 )

マンション管理の支配目論むモンスター理事の狙いは(前)

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fukei マンションの管理組合理事として理事会を掌握し私物化するモンスター理事。修繕積立金などの運営費をターゲットにすることが多いが、このところその狙いが多様化している。

 A氏もそうしたモンスター理事のひとり。福岡市など九州に複数の賃貸マンションを区分所有し管理組合理事など役職に就いている。昨年9月、そのうちの1つ、福岡市中央区の物件理事会でA氏は動いた。管理費の高さを理由に、管理会社・コミュニティサービス(以下コミュニティ社)社員に対し、管理委託業務を他社へ変更する意思を示した。A氏は同物件の管理組合の理事を務めているが理事長ではない。議案には管理会社変更の予定はなく、A氏が突然切り出したものだ。当日の出席理事はA氏と理事長の2名。この日、A氏の話は一貫性を欠いていた。コミュニティ社の管理費が高いとする一方で、「自分の意に沿わない管理会社を変えていく」という趣旨の発言も行っている。本心はコミュニティ社と面談する場を設けてほしいということにあった。

 求めに応じるためコミュニティ社は10日後にA氏と面談。狙いは、同社が保有する博多区内の賃貸マンションの店舗部分にあった。A氏はそのマンションも区分所有し、副理事長を務める。その店舗物件をA氏に売却してほしいというのだ。立地条件と店舗の広さが、自身が経営する会社の事務所として利用に最適な物件だという。

 困った管理会社は売却でなくA氏への賃貸を提案する。しかし、A氏は購入にこだわった。管理会社が作成した議事録によると「全部の物件を購入して管理会社を変える。これは脅しである」と、しまいには要望から恫喝に変わっていった。

(つづく)

 
(中)

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