顧客第一主義で躍進続く~独自のWebコンサルで海外マーケットも見据える(3)
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(株)ペンシル 代表取締役社長COO 倉橋 美佳 氏
独自の研究で蓄積してきたノウハウをもとにWebサイトを分析し、クライアントの売上や成約アップに繋げていく研究開発型Webコンサルティングを手がける(株)ペンシル。同社は2016年6月1日付で、それまで取締役COO(最高執行責任者)を務めてきた倉橋美佳氏が代表取締役社長COOに就任した。倉橋社長に社長就任後6カ月間の進捗と変革、17年以降の見通しについてお話をうかがった。
(聞き手:弊社リサーチ事業部部長・鹿島 譲二)
――日本国内はモノが非常に売れにくい時代になったといわれています。クライアントの販売のお手伝いをされるなかで、何か気付くことはありますか。
倉橋 たしかに店頭ではモノが売れにくい時代ですが、インターネット市場は伸びています。その原因に消費者が店頭での商品購入を、ネットで購入する動きにシフトしていることがありますが、弊社にとってはいい材料になりえます。ただし、以前はもっと効果が出ていた方法なのに、現在はあまり効果が持続しないという課題も発生しています。消費者の見る目が正確になってきて、表面的なテクニックではもはや通用しない時代になりました。このシビアな時代でもクライアントの収益を上げるため、以前より強く「その商品の真の優位性というのは何か」という突き詰めをクライアントと一緒に行う必要がある。
問題解決をするために突き詰めていく、という方法は私たちが得意とする分野であり、今後ますます強みとして活かすことができると考えています。
我々がいかに“クライアントとクライアントのお客さまである消費者に向き合えているか”ということが鍵になりますので、実際に商品を購入してみて、ネットとは関係ないことでもクライアントに意見する場合もあります。可能な限り消費者の目線に近づいて、率直な感想を伝えることで、クライアントと一緒に消費者に向き合うためです。私たちがクライアントに対して厳しくあるほど成果が出るものだと考えています。
――2017年でとくに注力していくことはなんでしょうか。
倉橋 大きく2つあります。1つは海外。クライアントが今後海外に進出したいと思われたときに、支援できるような体制を作っていくために必要な取り組みです。もう1つはよりデータ活用を進めることです。自社で開発している「スマートチーター」というWebサイトへのアクセス解析などを行う分析ツールがあります。近年ニーズが高まっている「データをいかに活用してよりよい結果を出すか」という課題に、真正面から取り組みます。
弊社の特徴は分析力の強さですが、他の企業はメディアバイイングに強い会社や、クリエイティブの量産が得意な会社など、いろいろな技術や手法を持っています。そのなかで我々は、自分の目で1つひとつ問題や結果を確認しながら、データを分析することが非常に大事だと考えていますし、スタッフが仕事をするうえでの基盤でもあります。
(つづく)
【文・構成:中尾 眞幸】<COMPANY INFORMATION>
代 表:倉橋 美佳
所在地:福岡市中央区天神1-3-38 天神121ビル5F
設 立:1995年2月
資本金:5,200万円
売上高:(16/2)21億5,462万円
URL:http://www.pencil.co.jp/<プロフィール>
倉橋 美佳(くらはし・みか)
1978年生まれ、福岡市出身。九州芸術工科大学(現・九州大学芸術工学部)卒業後、2003年に(株)ペンシルに入社。R&D事業部マネージャー、取締役を経て、14年に取締役COOに就任。昨年6月に、代表取締役社長COOに就任した。5月20日に営業を開始した台湾現地法人の台灣朋守有限公司の董事長も務めている。関連キーワード
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