美しすぎるレーサー塚本奈々美が語るクルマへの思い(中)
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塚本奈々美さんはドリフト(車を横滑りさせてコーナーを回る運転テクニック)を用いて技術を競う「D1東西日本シリーズ」や「ポルシェカレラカップ」、「GAZOO86/BRZレース」などに参戦するレーシングドライバーだ。ドライバーとしての技術もさることながら、その美貌からモデル業などもこなし、「美しすぎるレーシングドライバー」とも呼ばれている。幼少期をブラジルで過ごし、モータースポーツに身近に接してきた塚本さんに、車への思い、楽しさを聞いた。
車との出会いが人間として成長させてくれた
――車との出会いが塚本さんを成長させてくれたんですね。
塚本 本当に感謝しています。けれども、今の日本の自動車業界は少し寂しいですね。私は変わり者だから女性1人で誰も知り合いがいなくても踏み込んでいきましたが、尻込みしてしまう女性も多いのではないでしょうか。自分なりにデータを集めて調べてみると、女性から見て、「女性がいない業界なので、女の子がやってはいけないスポーツだ」、「相撲のように男性だけのスポーツだと思っていた」という意見が多くありました。油まみれになって汗をかいて、と、どうしても泥臭いところがあって踏み込めないイメージがあるという意見もありましたね。だったら、そのイメージを変えていったら何か変わるのかなというところで私なりに活動を始めていきました。
――イメージとして筋力的な負荷が強いスポーツ、「男性」が固定されたイメージがあります。
塚本 ガソリンやオイルのにおいはするし、力を使っていろいろやらないといけない。職人さんみたいな話しかけづらい男性がたくさんいるなかでいろいろやらないといけないという雰囲気はありますね。男の子でも「はいはい、やりたいです」とは言いづらい感じだと思います。野球やサッカーには学校の部活や小学生のスポーツ活動など身近に接する機会がありますが、モータースポーツはそうではありません。近くでやっている人もあまりいない、入口がどこにあるのかわからないスポーツだと思います。だったら入りやすい入り口をたくさんつくってあげることができないものか、そのために始めたのが私のモータースポーツの始まりですね。
――車の魅力がうまく伝わっていないから、車から離れていくし、モータースポーツも廃れてしまうのでしょう。そういう魅力を伝える存在になっていらっしゃると思います。どうして今、日本ではこんなに車離れが進んでしまったのでしょうか。
塚本 それは私たち大人に責任があるのではないでしょうか。はっきり言うとお金の面がすごく絡んでくると思います。免許をとるにしても自動車学校の費用30万円がかかってしまいます。18、9歳の子や大学生にそれを払わせるというのは、小さな額ではありませんものね。そして免許をとったら次には車を買うことになりますが、これもお金がかかります。中古車であっても何十万円もする、新車であったら何百万円もするということを考えると、アルバイトをして貯めるには道のりがすごく長いですね。自分のなかでは携帯電話の料金も払いたい、洋服も買いたい、これもしたい、ということがあると、あきらめるしかない要素がたくさんあります。昔だったら、車をもってみんなで遊びに行く、車に乗ったら異性にもてる、など夢がありました。昔ならば1回で免許がとれたりとか、先輩のおさがりの車を数万円で手に入れたり、自分で修理ができたりなど、工夫をすれば、お金の面で抑えることができていました。それが今は社会が進化し、私たちが持つアイテム、携帯やゲームなどお金を払う先が増えましたし、車もボンネットを開けて自分でいじるわけにはいかなくなりました。車に電気制御がたくさん入って、情報機器のように進化したのですが、ちょっと離れた存在になってしまったのも事実だと思います。
――たしかに昔はちょっと調子が悪いと車に詳しい先輩に話を聞いて自分で整備するなどしていましたね。
塚本 そうですね。今は、そんなにシンプルではないからそういったこともできなくなりました。車を持つことにお金がかかりすぎるようになってしまったのです。そんななか、車に興味を持たせる活動にも取り組んで、いろんな方向から車離れを止めるアプローチをしています
。(つづく)
【柳 茂嘉】▼関連リンク
・レーシングドライバー・塚本奈々美さんが語る車への思い(動画)<プロフィール>
塚本 奈々美(つかもと・ななみ)
ブラジル・サンパウロ生まれ。10歳から山梨県で育つ。FIA・JAF国際Bライセンス、ドリフトD1-Aライセンスを持ち、映画「新劇場版頭文字D」のプロモーションアンバサダー、経済産業省後援「くるまマイスター検定」アンバサダー、大学特別講師などを務め、執筆活動や講演活動、モデルなど幅広い活動を精力的に行っている。TV・雑誌グラビアなどで「美しすぎるレーシングドライバー」として注目を集める。●メガスーパーカーモーターショー2017
塚本奈々美さんがアンバサダー、イベントスペシャルゲスト!ブガッティ・ヴェイロンやケーニグセグ・アゲーラをはじめとするメガスーパーカーが一堂に会するイベント!3億円を超える車たちが放つ威容はまさに芸術。ぜひ足を運んでいただきたい。<日 時>
2017年6月2日、3日、4日<場 所>
西日本総合展示場新館(福岡県北九州市小倉北区浅野3-8-1)<入場料>
大人3,500円(前売券3,000円)小人2,000円(前売券1,500円)
VIPチケット6,000円(前売券のみ)<お問い合せ>
メガスーパーカーモーターショー運営事務局
TEL:092-718-0024
URL:http://www.megasupercarmotorshow.com関連記事
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