元「鉄人」衣笠氏が斬る!~私のWBC検証(前)
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今年はお正月から何か慌ただしい感じがしている。何故だろうと考えているとWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)が3月に行われるということが、私を慌ただしい気持ちにしていると気がついた。
1月。まだメンバーの発表はされていないが、選ばれる選手は大体において見えているということは、選手自身も感じているだろう。とすれば当然トレーニング開始は早くなり、テレビ、新聞、雑誌等により多くの情報がもたらされて、それを見ることによって気持ちが何か高ぶって来ているということに気がついたのが1月の中盤だった。「今回は失敗できない」という思いで早くから全日本の監督の人選をして、小久保監督を選び、監督に十分な時間を与えて人選をして、チームを作って来たはずである。
そんな事情だから今回は監督、コーチ、選手たちは何としてもファンが期待しているWBC優勝を勝ち取らなくてはいけないという思いでグランドに立っていることだろう。
2月。各球団のキャンプが始まり、その気持ちは一層強くなり、選手もWBCへの期待が高まって来ただろう。他の選手より力のある選手たちが、早い調整をするとチームの調整も早くなり、各チームの調整が今年は本当に早いと思う。そんなことが重なり何か次から次に考えることが増えて、2月の25日からの合宿を迎えて各選手の意思の統一、目的の確認。技術の調整よりは頭の調整の時間を過ごすということになるだろう。
その後、大阪で強化試合、東京で強化試合を終えて今年のWBCに向かってスタートということになった。
今回の第1戦キューバとの戦いには多くのファンの期待がかかった1戦であった。私もどんな試合を見せてくれるか?日本がこの大会でどの方向の野球を見せてくれるか?この大会をどうしても勝つというならばどんな方法があるのか?とさまざまな疑問と期待を抱えてこの1戦に臨んだ。この大会を「華やかなショウ」のように戦うのか?勝負にこだわって「日本らしく地道に戦うか」方法は2つあると思う。いつもいつも「一流のプロ野球選手がバントか?」と言われるが、体の大きな外国人選手と同じように力一杯バットを振る方法で野球をしていて、勝てるのか?と問い返したい。「究極の戦いは3月ではないのですよ!!」と答えます。この大会にも勝ちたい。でも本当の戦いは7月でも8月でも、選手も監督も最高のコンデションの時に戦って「勝つ」これでしょう。
とすればどんな野球を考えますか?私の考えるところはここです。(つづく)
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