元「鉄人」衣笠氏が斬る！～オールスター明け、CSに絡むチームは？（後）

　さあ、どちらが勝ち残るのか？実績のソフトバンク、勢いの楽天、両チーム共に強い。パ・リーグの４チームをしっかりと抑えている。

　楽天から見ると前半戦75試合、50勝、24敗、パ・リーグ全球団に勝ち越しての首位である。今季は西武から岸投手がFAで入団して投手陣に余裕ができ、今まで則本一人の投手陣に岸投手が加わり全体にゆとりができたことが非常にいい効果を上げているように見える。チーム防御率も3.12という数字で12球団１の数字を残している。

　打線もペゲーロ選手の底抜けに明るい人柄がチームを明るくしている。前回優勝した時のジョーンズ選手のような役割を果たしていると思う。とにかく明るい、そこにウイーラー、アマダーという選手が絡んでチームの雰囲気を作っている。このメンバーにチームが乗せられている感じがするのだが、他チームはどんな手を打ってくるだろうか？

　それに比べるとソフトバンクは楽天だけに負け越して、他のチームはしっかりと抑えている点はやはり力があるチームだ。ここは投手、野手共に優勝経験も十分にあり、後半戦にどんな戦い方を見せるかが楽しみだが、問題があるとすれば打の精神的な支柱内川選手が少し故障が多くなってきているのが気になる点と、守備で支えてきた今宮選手が少し故障の心配がある点がきになる。やはり追いかけるチームは故障者が出ると迫力がなくなるだけにここが気になる。

　この２チームだけで言えば後半戦に故障者を出さないチームが逃げ切れるのではないかと思う。故障者を出だすとチームの士気が下がることは間違いないだけに両監督がどのような手を打つか見ものだ。
もう一つ、昨年の日本一チーム・日本ハムが球団のプライドを賭けた戦いを見せて欲しい。このままではあまりにも日本の野球界が寂しいシーズンになってしまう。

（了）