失踪中の「九菱地所」実質経営者 明らかになった過去(2)
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福岡市南区の建設会社、九菱地所(株)の実質経営者である松下宗正氏が会社の資金を持ち出して、失踪しているのは既報の通りだ。過去の不可解な組織変更についても報じたが、さらに複数件のアパート建築における施工トラブルが判明した。
新たに判明したのは、松下宗正氏が代表を務める(株)ジャパン・ビルド(福岡市博多区)が過去に施工を手がけた案件だった。
ジャパン・ビルドが福岡市博多区対馬小路で新築アパートを施工していたが、柱脚の施工に重大な誤りが見つかったというもの。アンカーボルト位置が図面と大きく異なることが、日本ERIの検査において指摘されたというのだ。
さらにその後の調査で、図面では杭を打つ様になっているのに、杭を打った様に見せかけるという誤魔化しも判明していた。修正不可となり、鉄骨上屋と地中梁は撤去されるという結果に。ほか、白金や清川でもアパート建築をめぐり、施工トラブルが聞かれており、まともな施工を見つけるほうが難しいほどだ。
その後、ジャパン・ビルドが休眠状態となっているのは、悪評が広まったからか。別代表を立て、新たな箱「九菱地所」を作り、また業界に潜り込んできたのだろう。
【東城 洋平】
▼関連リンク
・実質経営者失踪の建設会社 不可解な組織変更は偽装工作か
・福岡市の建設業者 実質経営者失踪、業務上横領の疑いも関連キーワード
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