民間でもトップランナー!国難の空き家問題に取り組む(4)
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(一社)全国空き家バンク推進機構 理事長 樋渡 啓祐 氏
3年間で空き家を半減
――今回のプロジェクトではどのように展望を描かれていますか。
樋渡 3年で空き家を半減させます。この明確な目標に従って、我々はいろんな施策を立てる。もし達成しなければ、僕はやめる。
――活用させるという意味で半減させるということですね。そのポイントは何でしょうか。
樋渡 やはり、メディアの役割が大きいと思っていまして、空き家を利活用すると、こんなにハッピーなことがあるんだということを伝えていかなければなりません。単にきれいな空き家というだけではなくて、ストーリーを持たせないとダメです。こういう人たちが移り住んできて、こういうハッピーなことが起きましたと。それをメディアの方々に伝えていかないといけないと思っていますが、それに憧れて、第2、第3の移住者が出てくると僕は思っています。人は見えるものでしか、判断できませんから。
――半減させると同時に人を定着させることができれば、リフォームなどの需要も大きいですね。
樋渡 そうなんですよ。工務店さんや左官さんの仕事も復活すると思います。五右衛門風呂や薪で焚く風呂も復活したり。僕の実家はずっと薪だったんです。よっぽどエコじゃないですか、薪の風呂は。湯冷めもしませんし、夏は汗がすぐ引きますし、やはり、理に適っているんですね。そうした生活が、これからの日本をかたちづくっていく人たちの豊かさになるのなら、すごくハッピーなことだと思います。
――今回の見出しは決まりました。「樋渡、民間人になってもトップランナーで走る」(笑)。しかし、面白いテーマに取り組むというのは、めぐり合わせだけではなくて感性も必要ですよ。
樋渡 空き家問題は、市長時代からずっと取り組みたいと思っていましたが、そのころは、法律も条例も何もなく、どうやっていいかがわかりませんでした。今度は、民間人にしかできないことをするということです。それに、武雄だけではなく、オールジャパンでやれることも仕事としての魅力がありますし、官と民、そして、学もどんどんつなげていきたいですね。この役割は民間人でしかできませんしね。
――樋渡さんの新しい取り組みには、興味を示す企業も多いと思いますが、スケールからいって1、2社くらいではダメでしょうね。
樋渡 薩長同盟ではありませんが、みんなが一緒になってやらないと、この国難を乗り越えることはできないと思っています。
(了)
【文・構成:山下 康太】<COMPANY INFORMATION>
(一社)全国空き家バンク推進機構
代 表:樋渡 啓祐
所在地:東京都千代田区平河町2-5-3
設 立:2017年6月
URL:http://zab.or.jp
E-Mail:info@zab.or.jp関連キーワード
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