パチンコの観光資源化、カギは外国人オタク?
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アニメ・マンガ経由で注目される
日本全国で300店舗以上のパチンコホールを運営する(株)マルハン(京都本社:京都市上京区、韓 裕代表)は、7月1日~4日にかけてアメリカ・ロサンゼルスで開催された北米最大のアニメイベント「ANIME EXPO2017」において、「パチンコ・パチスロブース」出展への協賛を行った。ブース内ではパチンコ「CRフィーバー戦姫絶唱シンフォギア(SANKYO)」やスロット「エウレカセブンAO(サミー)」など、人気アニメ作品の遊技機が設置された。
同ブース内では来場者向けにパチンコ・パチスロに関するアンケートも実施。マルハンはこのアンケート結果を8月7日に公表した。これによると、来場者の91%が「日本に来たらパチンコ・パチスロをやってみたい」と回答したという。海外でも人気の高いアニメ・マンガ作品を取り入れた遊技機の存在が、外国人のパチンコ・パチスロへの好奇心を高める一因になっている。また、「映像が綺麗」、「カラフルでピカピカするのが素敵」といった声もあり、遊戯機そのものへの感心も高いようだ。
打ち手・ホールにとっては厳しい状況
パチンコ・パチスロ発祥の地である日本国内に目を向けると、遊戯業界の現状は明るいとは言えない。日本生産性本部が発表した「レジャー白書2017」によれば、16年の遊戯人口は940万人で、13年以来2度目の1,000万人割れとなった。ギャンブル依存への対策として警視庁が進める規制強化により、打ち手が“勝ちにくくなっている”ことも、国内の遊技人口減少に拍車をかけている。閉店するパチンコホールも少なくなく、九州では「イエスランド天文館店(鹿児島)」、「メガガイア日南店(宮崎)」、「ユーコーラッキー甘木店(福岡)」などが今年に入って閉店している。
求められる足を運ぶ理由付け
日本政府観光局(JNTO)が発表している(※)訪日外客人数によると、17年1月~6月の間に日本を訪れた外国人の数は約1,380万人。仮に1割の約130万人がパチンコホールで1万円勝負してくれれば、130億円が市場に落ちることになる。もちろん、外国人観光客がそろって大勝ちすれば話は別だが――。
パチンコ・パチスロメーカーは人気アニメ・マンガ作品の使用権を持っており(藤商事『地獄少女』、三洋『聖闘士星矢』など)、今夏以降導入予定の新台の中にもそうした人気コンテンツを取り入れたものが散見される。
アニメ・マンガとのタイアップ機増大が、日本のサブカルチャーに興味を持つ訪日外国人たちをパチンコホールに引き付けるきっかけになれば、パチンコホールは単なる鉄火場としてではなく、交流の場として存在感を発揮できるようになるかもしれない。
【代 源太朗】
(※)訪日外客:国籍に基づく法務省集計による外国人正規入国者から、日本を主たる居住国とする永住者等の外国人を除き、これに外国人一時上陸客等を加えた入国外国人旅行者のこと。
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