2024年11月20日( 水 )

今や生活に不可欠となったアマゾン~ニューヨーク・流通業視察(2)

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 マンハッタン在住のある日本人留学生は「今やアマゾンなしでは生きていけない」と指摘する。

 なぜなら彼は、いまや生鮮食品以外の生活必需品をアマゾンで購入しているからだ。家具、洋服、文房具など。履いている靴もアマゾンで購入したものだと教えてくれた。現地の学生用アマゾンプライム年会費は一般の約半額の49ドル。クーポンなど定期的に発信される有効な情報にどんどん囲いこまれていったという。

 そこで気になるのは米アマゾンの物流体制だ。日本では配送業者の負担増が社会問題化しつつあるが、その留学生は帰国した際、当日発送される日本のアマゾンの物流体制に「異様さを感じた」という。「NYの生活に慣れればそんなに急ぐ必要性を感じない。雨が降れば普通に1~2日遅れる。文句を言うこともあるが受け入れるのが日常」という。

 アマゾンは8月下旬にマンハッタン5番街と6番街34丁目沿いに、実店舗としては2店舗目となる「アマゾンブックス」を開業した。陳列棚に価格は表示されておらず、携帯電話など専用アプリで確認する。各書籍はアマゾンドットコムのレビューから引用したカスタマーレビューの5点満点の星評価が提示されている。また店内には、日本でも発売されたばかりのスマートスピーカーAmazon EchoやKindleなどの体験スペースもある。

 店頭で確認できた3名ほどの従業員のうち1人がレジ対応。レジではキャッシュは使えず、専用アプリかカードでの支払いとなっている。従業員はいずれもフレンドリー。アプリのインストール方法など丁寧に対応してくれる。この店舗で新たに採用された男性従業員は、アマゾンブックスを職場として選んだ理由について自分は本が好きで旅行好きであることを挙げた。広いネットワークをもつアマゾンならいろいろな場所で働く機会があると考えたからだという。

(つづく)
【鹿島 譲二】

 
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