丸源の栄枯盛衰~不動産王の軌跡(3)
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福岡でも売却済の丸源ビル
創業の地北九州市内で所有していた全17棟のビルを売却した丸源(株)。福岡・中洲にある丸源ビルもすでに売却済である。詳細は以下の通り。
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上記福岡・中洲の丸源ビルのなかで築年数が最も古いものは丸源36ビルの1961年11月新築。逆に最も新しいものは丸源43ビルの73年12月新築となっている。最も新しい丸源43ビルでさえ、築40年以上が経過しており、改正耐震改修促進法(2006年1月施工:一般的に1981年5月以前に建築確認を受けた建築物のうち、学校・病院・ホテル・事務所など、多数のものが利用する建物のうち、3階建以上かつ床面積が1,000m2以上の建築物が対象となる)への対応はもちろん、消防法への対応にも十二分に配慮が求められる。
老朽化した丸源ビルの現状
現在、上記丸源ビルでテナントが埋まっているビルはない。いずれの丸源ビルもテナント募集の状態にあり、飲食ビルとしてかつてのような訴求力があるとは言い難い状況であることがうかがい知れる。丸源ビル内のクラブで働いていたA嬢は言う。「古過ぎる建物なのに修繕はしないし、消防法には引っかかるしで、散々な目にあいましたので、お店はすぐ移転しましたよ」。
不動産王と呼ばれた川本氏が“半端ではない節税(詳細はコチラ)”を実践したその果てに待ち受けていたもの――。それは「丸源」が築き上げてきた飲食ビルとしてのブランド価値の低下だった。今や丸源は、創業の地、北九州からもその存在感を失おうとしている。
(つづく)
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