2024年11月28日( 木 )

ニューヨーク進出で好調のQBハウス(前)

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古谷 亮二 氏

 今年6月アメリカ1号店をマンハッタン、グランドセントラル駅そばに出店した。これまで2002年に進出したシンガポールを皮切りに香港、台湾に合計116店の実績を有するが、欧米初出店をニューヨークにした理由について、現地法人社長・古谷亮二氏は「ブランディング」や「従業員のモチベーションアップ」をあげる。ヨーロッパも検討したが、ニューヨークは何といっても「街の名前に力がある」(古谷氏)。出店後、従業員からの配属希望が相次いでいるという。香港や、シンガポールも国際都市として知られるが、こうした要望はこれまでになかったことで、まずは目論見が当たったといえるだろう。

 NY1号店は日本流のサービスで勝負する。QBハウスといえば所要時間10分という「スピード」と1,000円という「価格」を武器に業容を拡大させてきたが、事前マーケティングによると日本人のイメージは「真面目」「仕事が丁寧」といったもの。地元のヘアカットチェーンはスピードを武器に16~21ドルで浸透している。QBハウスは価格を20ドルに設定。所要時間10分は看板からも外した。実際にカットを依頼してみると、日本人スタッフが15分くらいかけて丁寧に仕上げてくれる。

 会話のコミュニケーションも日本人らしい気遣いがある。それも当然で、スタッフはNYで活躍している人材を古谷氏が1人ひとり口説いた人たちだ。基本的には日本のサービスで勝負するが、微妙に日本と変えたものがある。ロゴの色や制服の白いシャツなど。ニューヨークらしさを目指して、一部現地化を実現した。

 現在顧客の比率は6割が日本人客だが今後は6割をアメリカ人客にしたい考えだ。すでに2店舗目の入居先を探しており、現在賃借交渉中。今後も積極的に展開して知名度を上げていく。

<INFORMATION>
151 East 43rd Street
New York, NY 10017
E-mail:info@qbhouseusa.com
営業時間:月曜~金曜 午前8時~午後8時
     土曜・日曜 午前9時~午後6時

 
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