2024年11月28日( 木 )

中島淳一ニューヨーク便り(後)~11月12日

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 ニューヨークでの絵画個展開催・1人演劇上演を盛況のうちに終えて帰国した、画家・俳優の中島淳一氏。新たな挑戦のスタートとなった今回のニューヨーク行きの日々を振り返った、氏のレポートをお届けする。

来年の個展開催契約

 契約書にサインしてメールすれば、来年はチェルシーのギャラリーで5月31日(木)~6月13日(水)にて個展を開催できることになります。1人演劇はニューヨーク日系会館で「釈迦」、フィラデルフィアの教会で「ナザレのイエス」を上演することになりそうです。12日はフィラデルフィア美術館にゴッホの「向日葵」を見に行き、先程、ニューヨークへ戻ってきました。13日はヴィレッジ・ヴァンガード(グリニッジ・ヴィレッジの老舗ジャズクラブ)にジャズを聴きに行く予定です。

 フィラデルフィアではキャパ70~170の魅力的な小劇場を回りました。しかし、「集客が確実にできるのは日米会館だ」というのがコーディネーターの弁。さらに下記のように力説してくれました。「『卑弥呼』『羅生門』『釈迦』の字幕スーパー付き三夜連続公演を行うべきだ。新聞社にかなりインパクトのあるアピールができる。話題になり、客が定着すれば小劇場での公演も可能になる。役者としての存在が認知されれば思わぬビッグなチャンスがめぐって来ないとも限らない」。
 コーディネーターの提案は的を射ていると思います。まずは確実に集客ができる日米会館で、ニューヨークでの俳優修行をさせていただこうと決意を新たにしているところです。

来年もやるぞ!!ニューヨークで

 来年もまたニューヨークで個展を開きます。日本クラブはあくまでも日本の文化芸術を紹介するところで、販売を行うところではありませんから、絵画のキャプションに価格を提示することもできません。もちろん、日本クラブ側は販売もノータッチです。希望者があれば譲ってもいいいというスタンスでした。無論興味を示した人や、価格を聞いてきた人もいましたが、画商のギャラリーではないので、販売するという雰囲気ではありません。やはり、現代美術の中心地であるチェルシーで個展を開き続けない限り、チャンスはめぐってこないと思います。

 正直なところ、チェルシーのギャラリーでも、ニューヨークに長期滞在しない限り人脈も情報も集まっては来ないと肌で感じました。それゆえ、まだ今回の熱が残っているうちに二の矢を放つために、半年後にチェルシーのギャラリーでの個展を決めたのです。

 やはり、長期滞在して、1人演劇も数をこなして、人脈を作る必要があると感じています。観光ビザでも3カ月は滞在できますので、来年は作品の制作もしたいと検討しているところです。借りられそうなアパートには冷蔵庫を始め鍋、炊飯器、食器、ナイフ、フォークまで付いていることが判明しました。

 そのためには何といっても資金が必要になります。今月末のアトリエ個展でできるだけ多くの方々に作品を買っていただき、資金を確保しないといけません。もし、アパートに3カ月滞在できるとなると、ニューヨークの日米会館だけでも毎月1人演劇の公演ができます。毎月新聞に掲載されれば、まずはニューヨーク在住の日系人5万人に知れ渡ることになるでしょう。

 他にも、エンパイアステートビルディングの日系企業のオフィスでも、経営者を集めての1人演劇と講演が可能になります。「有力な日系人には有力なアメリカ人の人脈がある。まずは有力な日系人に認められることが成功の鍵だ」と日本クラブのトップが語っておられました。長期滞在が必要な所以です。
やはり、まずは5年連続チェルシーで個展を続けることだと思います。ニューヨークでの活動に改めて意欲を燃やしております。無論、国際展覧会にも出品は続ける覚悟です。スペイン・バルセロナ国際サロン展、イタリア・オリーブオイルラベルコンペにも「sunflowers」を出品いたします。

(了)

 
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