九州地銀の「2018年3月期 第三四半期(17/12月)」を検証する(4)
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2017年3月期(第3四半期)決算について
【表1】を見ていただきたい。九州地銀グループの17年12月期(第三四半期)の親会社株主に帰属する当期純利益残高順位表である。
1.グループの当期純利益残高順位について
この表から見えるもの
◆経常収益は企業の売上高にあたる。グループで増加しているのはふくおかFGだけで前期比+61億円の1,786億円。山口FGは前期比▲32億円の1,222億円。九州FGは前期比▲86億円の1,247億円。西日本FHは前期比▲32億円の1,074億円と3グループは減収となっている。
・1位はふくおかFGで前年比+131億円の384億円。単体合計は417億円。
・2位は北九州銀行を傘下にもつ山口FGで前期比19億円の270億円。単体合計は295億円
・3位は九州FGで前年比64億円の197億円。単体合計は227億円。
・4位は西日本FHで前年比▲37億円の179億円。単体合計は297億円だが、連結修正後の当期純利益は単体と大きな乖離があるのがわかる。
【表2】を見ていただきたい。
2.九州地銀(18行)の当期純利益順位表
この表から見えるもの
◆1位は福岡銀行。2位は西日本シティ銀行。昨年4位だった肥後銀行が同じグループの鹿児島銀行を抑えて3位に昇格。差は小さいが兄の席に戻りホッとしているように見える。
・5位大分銀行。6位宮崎銀行は変動なし。
◆前年7位だった十八銀行が9位に降格。7位に親和銀行、8位に佐賀銀行が昇格。ふくおかFGとの経営統合が白紙に戻ったことが収益に大きく影響した結果と思われる。
◆昨年17位だった熊本銀行が業績を立て直し、10位に大躍進している。昨年10位だった宮崎太陽銀行は14位に降格している。
・11位北九州銀行、12位南日本銀行は変動しなかった。
・昨年13位だった豊和銀行は16位に降格したため、筑邦銀行が13位に昇格している。
◆昨年15位だった佐賀共栄銀行は変動なし。昨年16位だった福岡中央銀行は17位に降格。昨年18位だった長崎銀行は今年も同順位だった。
まとめ
前年比マイナスの銀行は十八銀行、南日本銀行、宮崎太陽銀行、豊和銀行の4行。グループに所属していない銀行の経営の厳しさがこの表から見える。はたして【表3】の予想収益を超えることができるのだろうか。3月期末の債券・有価証券の価格次第といっても過言ではないかもしれない。
(つづく)
【(株)データ・マックス顧問 浜崎裕治】※クリックで拡大
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