九州地銀の「2018年3月期 第三四半期(17/12月)」を検証する(5)
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九州地銀の経営統合について
◆ふくおかFG社長(兼福岡銀行頭取)の柴戸隆成氏と西日本FH社長(兼西日本シティ銀行頭取)の谷川浩道氏は、ともに修猷館高校の同級生であり、OBを含め福岡経済界を二分しているように見える。
◆肥後銀行の甲斐隆博頭取と鹿児島銀行の上村基宏頭取とは福岡支店長時代から親交が深く、また慶大商学部の同窓生であることが九州FG設立の大きな要因になったといわれている。
【表1】を見ていただきたい。九州地銀の会長・頭取・顧問・特別社友の経歴である。この表から見えるもの
・慶応大出身の会長3名。頭取は5名。顧問・特別社友2名の計10名と多い。
・東大出身の会長2名。頭取は3名。顧問1名の計6名。
・九州大出身の頭取2名相談役1名の計3名。
政府が相談役・顧問に就任する慣行の見直しを提言
昨年1月27日に開催された政府の「未来投資会議」で、社外取締役の活用を始めとする企業統治(コーポレートガバナンス)強化に向けた制度整備を進めるよう関係閣僚に指示した。
企業の「稼ぐ力」を高め、日本経済の成長力底上げを狙うためだ。そのために同会議のメンバーは社長OBが相談役や顧問に就任する慣行を見直し、現経営陣への影響を排除すべきだと提言した。
・議長の安倍総理が「相談役・顧問の、現経営陣へ影響力を行使する悪弊の打破を提言」したが、そのお膝元の山口銀行で田中相談役が常勤相談役として「頭取交代劇」を指揮するなど、14年間に渡り常勤・個室・専属運転手付きで君臨。しかし昨年11月末に相談役を退任し、「特別社友」になったとの案内が突然届いたからだ。安倍総理の発言がそのきっかけになったものと思われる。
◆九州地銀(18行)の18年3月期の決算まで残り1カ月となった。4月2日(月)に新入行員を迎える時季はもうすぐそこに来ているといえよう。
自分が入行する銀行のトップは知っていても相談役・顧問は誰なのかは知らされていないのではないだろうか。競合する銀行のトップは誰なのか。その学歴はどうなのかを知ることも大切であり、また九州地銀の経営統合ついても【表1】の中にそのヒントは隠されているのではないだろうか。
(了)
【(株)データ・マックス顧問 浜崎裕治】※クリックで拡大
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