【日大の闇】悪質タックル問題の元凶は、日大・田中理事長体制
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関学は日大に再回答を要求
今日午後、関西学院大学が日本大学アメリカンフットボール部との試合(6日)で発生した「悪質タックル問題」について会見を開いた。
関学大は、日大の回答書について「具体的な事実・経緯などチームとしての見解が記されていない」と指摘し、24日までに再回答を求めている。悪質タックルについて「監督は指示していない」とする日大側の見解については疑問を呈し、「(内田監督の言動は)『厳しさ』を求め、士気を上げるために行った、という範疇を逸脱している」と突き放した。「日大の声明にはあきれ果てた。ずっとフェニックスを応援してきたが、いったん廃部したほうがよいのではないか」。
日大出身で、政官界に幅広い人脈を持つ大物OBがそう吐き捨てた。OBが憤るのには理由がある。今回の日大の対応が、大学理事会を牛耳る田中英壽理事長の恐怖政治と表裏一体とみているからだ。元凶は、裏社会とのつながりが噂される田中理事長体制
学校法人日本大学の理事長に体育会出身者が就くのは、田中理事長で3人目。1940年代に4代の理事長や会頭・会長を務めた古田重二良氏(柔道部出身)が最初の体育会出身理事長で、8代にはボクシング部出身の柴田勝治氏(日本アマチュアボクシング連盟会長、日本オリンピック委員会委員長など)が就任した。その後、3代続けて学術畑出身の理事長が続いた後、2008年に12代理事長に就任したのが現在の田中理事長だ。
田中理事長は69年に日大を卒業して、同大学に入職。保健体育事務局長や校友会会長を経て常務、理事長と階段をのぼってきた。日大相撲部の現役時代は学生横綱、社会人ではアマチュア横綱にもなり、日本オリンピック委員会(JOC)や日本相撲連盟の要職も務めるなど、「日大体育会のドン」として君臨してきた。
日大HPに掲載された写真でわかる通りのコワモテで知られるが、田中理事長の写真をめぐっては一時期、キナ臭い噂が流れたこともある。米国のニュースサイトに、田中理事長と司忍(篠田建市)6代目山口組組長とのツーショット写真が掲載されたのだ。写真の真偽は不明だが、検索サイトで田中理事長の名前を入力すると、国内最大の指定暴力団トップが表示されるという異常な事態になっている。大学関連の工事業者から金銭を受け取っていたと報道されたこともあり、本来なら学校法人の理事長として適格性が問われる「はず」だ。しかし、田中理事長の座が揺らぐことがないのは、体育会特有の暴力性と押し出しの強さで理事会を牛耳っているからだ。実際、日大の理事長選は怪文書が飛び交うキナ臭いものになっているという。
その側近中の側近といわれるのがアメフト部監督の内田正人氏。アメフト部は日大体育会のなかでは新興勢力だが、篠竹幹夫監督のもとで黄金時代を築いたことで学内権力を握るようになった。冒頭の日大OBは、大学と裏社会が関係を持つようになった背景に、60年代の日大紛争があると話す。
「日大は学校のボディーガードとして在学生を雇っていたが、そのなかにはヤクザの息子もいた。当時、ヤクザの息子が行くのは国士館か日大と言われており、その時の腐れ縁が今も続いているのだろう」。全国の日大OBは、誇りでもあった日大フェニックスの今後について、健全なかたちで「復活」することを固唾を飲んで見守っている。
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