【続報】はしか新たに1人発症、福岡市内で11人目に
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福岡県内で感染が拡大しているはしか(麻しん)について30日、新たに1人の発症が確認された。今年4月以降、県内で確認されたはしか患者は19例目(31日午後3時時点)。福岡市内在住の発症者数は11人目となった。
新たに発症が確認されたのは、福岡市早良区の4歳の女児。福岡市が5月22日に公表したはしか患者(生後7カ月の男児)と西区内の医療機関で接触した可能性があるとして、健康観察の対象者となっていた。5月28日に発熱し、29日に遺伝子検査を実施したところ、はしか陽性が判明した。
県では、感染者と同じ医療機関を利用した人などに対して引き続き健康観察を行っており、その数は現在精査中だが、依然として多くの方が対象者となっている。
市保健福祉局・保健予防課の山本課長は、「今のところ、急激な拡大にまでは至っていませんが、まだまだ予断を許さない状況です。今後も引き続き、慎重に対応にあたっていきます」とコメントする。
県や市は、感染が疑われる場合には医療機関に事前連絡したうえで速やかに受診することと、その場合には公共交通機関の利用を避けるよう呼びかけている。
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【坂田 憲治】
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はしか(麻しん)
感染後に10~12日ほどの潜伏期間を経て、発熱やせきなどの風邪に似た症状が現れ、38度ほどの発熱が数日続くほか、赤いぶつぶつの発疹が全身に出る。とくに妊婦は重症化しやすく、流産や早産の原因になることもあるという。また、発症者の約3割が肺炎や中耳炎、ときには脳炎などの合併症を併発する可能性があり、ひどい場合は死に至ることも。
発症後の効果的な治療法はなく、対症療法などにより回復を待つしかないという。感染力はインフルエンザなどと比べても非常に強く、空気感染や飛沫感染、接触感染などで人から人へ伝播。免疫をもたない人が感染すると、ほぼ100%発症に至るとされる。予防にマスクや手洗いなどは効果がなく、ワクチン接種が唯一の有効策とされ、通常は2回の予防接種を受けることで、ほとんどの人が免疫を獲得できるとされている。
だが、接種直後に罹患した場合は十分な効果が発揮されないことや、接種後から長期間が経過すると免疫力が低下していくケースも起こり得る。また人によっては、2回の予防接種後も十分な免疫力を獲得できないこともあるという。
ただし、予防接種を受けることで、仮に発症しても通常の発症時に比べて症状が軽減される可能性があることに加え、自分が感染しないためだけでなく、周りの人に感染を拡げないためにも有効とされている。
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