2024年11月24日( 日 )

ComputexはAI&IoTのアジアにおけるプラットフォーム!(前)

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 台北でICT(Information and Communication Technology)見本市、第38回「Computex Taipei 2018」が6月5日から6月9日まで開催された。中華民国対外貿易発展協会(TAITRA)と台北市コンピュータ同業組合(TCA)が共催する同見本市には、今年は世界30カ国から1,602社が出展、合計5,015のブースを構えた。バイヤーを中心とする来場者は42,284人に上り(昨年比1%増)、上位10カ国および地域は、米国、日本、中国、香港、韓国、タイ、マレーシア、ドイツ、インド、フィリピンとなった。
主催者である中華民国対外貿易発展協会(TAITRA)の黄漢唐・展覧業務処処長に聞いた。黄処長はTAITRAで主催する約30の国際見本市を統括する立場にある人物である。通訳を務めてくれたのは、鄧之誠・同展覧業務処活動行銷組組長、同席はComputex参加が20回を超える沖縄名桜大学の清水則之名誉教授である。

中華民国対外貿易発展協会 展覧業務処 処長 黄漢唐氏

脱PC、脱スマホから、AI&IoTの時代に変わってきた

 ――会期中多忙の中、お時間をいただきありがとうございます。本日は、2018年のComputexについてと、未来のComputexについて色々とお聞きしたいと思います。日本からの来場者数ですが、昨年は中国を抜いて初めて第1位となりました。今年も来場者に関しては、昨年以上の数が見込まれています。その一方で、ブースを構える日本の出展者数は少ないと感じています。

 黄漢唐氏(以下、黄) 私は2008年から今日まで約10年Computexを担当しています。2008年当時を振り返ると、たしかに、東芝、日立など日本の大メーカーは、Computexに来る目的を主に台湾パソコンメーカーとの経営および技術の連携に置いていたと思います。しかし、時代は脱PCから脱スマホ、そしてAI&IoTの時代になりました。台湾の企業もどんどん進化を遂げてきています。日本の企業の皆さまには「ComputexはAI&IoTのアジアにおけるプラットフォーム」と再認識していただくことによって、これまで以上に出展者も増えてくることを期待しています。

 明るい兆しも見えてきています。スタートアップ企業専用エリア(世界貿易センター3号館)であるInnoVEX(イノベックス)における日本企業の出展は、第1回目はゼロでしたが、第2回目は3件、今年は7件に増えました。私は日本の多くのスタートアップ企業や中小企業の皆さまに、Computexが単なる国際見本市ということではなく「技術交流の場」であることが浸透していくことを望んでいます。

会場

黄漢唐 処長と清水則之 名誉教授

(つづく)
【金木 亮憲】

【中華民国対外貿易発展協会(TAITRA)】1970年に台湾の対外貿易促進を目的に、台湾政府と業界団体の支援により設立された日本のジェトロに相当する非営利公的貿易振興機構。
TAITRA本部は台北にあり、国内ではほかに4拠点(新竹、台中、台南、高雄)、日本においては東京、大阪、福岡の3ヵ所に事務所を設ける。世界各地にある約60ヵ所の事務所をネットワーク化し、台湾企業の国際競争力の強化、海外企業とのビジネスマッチング、世界市場への進出 、外国企業の台湾調達、投資および技術協力提携などをサポートしている。

 
(後)

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