2024年11月22日( 金 )

パチンコホールからドヤタバコが消える日

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日本の首都が動いた

 東京都議会で6月27日、「東京都受動喫煙防止条例」が可決された。都民の健康増進、望まぬ受動喫煙への対応が目的。これにより、(1)病院、児童福祉施設、行政機関などは敷地内禁煙となり、(2)その他多数の者が利用する施設(飲食店や商業施設など)は原則屋内禁煙となる(※)
条例に違反した場合には、受動喫煙防止のために必要な指導・助言、勧告、公表、改善命令、立入検査などが実施されるほか、5万円以下の過料が適用される。効力の発生日は2020年4月1日で、「たばこのない五輪」へ一歩前進した格好だ。

(1)に関しては屋外喫煙場所設置可。(2)に関しては喫煙専用室内であれば喫煙可。

パチンコホールも禁煙対象に

 パチンコホールは、東京都受動喫煙防止条例でいうところの(2)に当てはまる。喫煙専用室内を設置し、そのなかで喫煙することは可能だが、代償として、連チャン中のパチンコ台・スロット台を前にしての“ドヤタバコ”はできなくなる。パチンカー・スロッターにとっての、至福の一本は消えるのだ。

 あるパチンコホール経営業者は「東京で展開している店舗については、新たに喫煙エリアの設置を検討しています」と話す。また、禁煙化による影響については「現段階では何ともいえませんが、喫煙エリアを設けた場合、各台に設置された灰皿の吸殻の回収といった作業はなくなりますので、その点だけでいうと、業務効率は良くなるのではないかと思います」とした。

選べる環境を残す

 ところかわって、シンガポールのマリーナベイ・サンズにあるカジノは、高額フロアは禁煙、低額フロアは喫煙可能といった、分煙対応をとっている。

 鉄火場を訪れた博徒が、何で勝負するのか自由意思で選択できるのと同様に、タバコを吸う吸わないに関しても、選択肢を絞るのではなく、選べる環境を整えることが重要ではないだろうか。

【代 源太朗】

▼関連リンク
・カジノでタバコは吸えるのか?

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