2024年12月23日( 月 )

入ってはいけない会社(1)~社長がメディアで金持ち自慢をする会社

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 社長自らがテレビや雑誌などのメディアに頻繁に登場し、金持ち自慢をする会社がよくあります。こうした会社は企業調査のプロからすれば、あまりお勧めできません。なぜ金持ち自慢がダメなのでしょうか。

 金持ち自慢をする社長は、自らが広告塔になることでビジネスを有利に進めようとする側面があります。かつて「マネーの虎」というテレビ番組がありました。この番組は大変な人気で、さまざまな社長が登場しました。アイディアはあるのにお金がない、という出演者がプレゼンする企画に対して、良い企画だと思えば虎(社長のこと)たちが大金をポンと投資します。投資はお金がなければできません。また投資を決めるまでの間に、虎たちは経営の極意を滔々と番組内で語ったりします。しかし、虎として登場した社長の多くが、その後会社が倒産するという憂き目にあいました。虎たちの会社には儲かっている会社もありましたが、本当は儲かっていないにもかかわらず、テレビ出演することで知名度を上げ、それをビジネスに利用しようとする者もいたからです。

 メディアを利用して知名度を上げれば、その会社の商品やサービスが一時的に脚光を浴びます。ただし基本的には長続きしません。それは商品力やサービスを、メディアをCM代わりに利用することで、金額以上の価値があるように見せたに過ぎないからです。こうしたメディアを利用した販売戦略は、実態以上に会社を大きく見せようとするところから始まります。社長がものすごく金持ち!というインパクトは強烈です。社長が金持ち→会社が儲かっている→良い商品、サービスのはず、との印象を植え付け、そのイメージを利用して販売するのです。同時に有名人と人脈を作り、その有名人を利用することでさらに商品を売ろうとします。テレビや雑誌で金持ち社長として取り上げられている経営者の会社が、実際は多額の借金を抱えていたり赤字だったりすることもあります。こうしたイメージに騙されて就職する会社を選ぶと、入社した後に後悔することになりかねません。実態とイメージがあまりにもかけ離れているからです。

 本当に儲かっている会社の社長は、目立つことを嫌う人も多いものです。妬まれることで逆にビジネスがやりづらくなることがあるからです。また社長が金持ちであることと、社員にとって良い会社かどうかは、相関関係があるものでもありません。社長は儲かるが、社員の待遇は悪い、という会社も多くあります。イメージではなく、正しい情報で就職する会社を見極めていくことが大切だと思います。

(つづく)


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